仮想通貨(暗号資産)テゾス(XTZ)の特徴
日本では、あまり馴染みのない仮想通貨(暗号資産)「テゾス(XTZ)」ですが、世界の時価総額ランキングでは、上位で推移している人気の仮想通貨(暗号資産)です。
日本でも上場しており、「DApps」などでの利用が期待されるプラットフォームであり、今後も注目度が高い「テゾス(XTZ)」を今回は解説していきたいと思います。
テゾス(XTZ)のアウトライン
発行上限 | 100億枚 |
特徴 | ブロックチェーンの自己改訂機能 |
発行開始 | 2017年7月 |
コンセンサスアルゴリズム | リキッド・プルーフ・オブ・ステーク |
独自のスマートコントラクト機能と、ハードフォークすることなくブロックチェーンのアップデートが可能な自己修正機能などの特徴を持っています。
スマートコントラクトの安全性、アップグレードのしやすさ、意思決定への参加ハードルの低さが実現出来ていて、ブロックチェーン技術の普及を後押ししています。
テゾス(XTZ)の特徴
テゾスの特徴を挙げていきます。
ハードフォークの必要性がない
ビットコインのハードフォークではビットコイン・キャッシュなど、イーサリアムのハードフォークではイーサリアム・クラシックなどが生まれました。
ハードフォークは、仮想通貨(暗号資産)の大きな仕様変更により、分裂して仮想通貨(暗号資産)が誕生することです。
ハードフォークは、既存の仮想通貨(暗号資産)に対して、不安を招いたり一時的に売買が停止になるなど混乱を招く原因になります。
テゾスでは、新旧のシステムに互換性を守らせることにより、ハードフォークの必要性を無くしています。
仕様変更に伴うバグなどは、開発者らによって修正されて、作業によって報酬の支払いなども準備されています。
独自のスマートコントラクトの導入
スマートコントラクトは、ブロックチェーン上で自動的に契約を実行させる仕組みを指します。
ただし、エラーやバグがあると、後から修正するのが難しいということに注意が必要です。
また、バグの起点から外部からのハッキングなども受ける可能性も否定できません。
テゾスでは、検証に適したプログラミング言語を導入して、形式的検証というものを採用することで、スマートコントラクトの安全性を証明できるように形作られています。
これによりバグも起きにくく処理速度も速くなっています。
コンセンサスアルゴリズムにリキッド・プルーフ・オブ・ステーク(LPoS)を使用
「LPoS」は「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)」の一種です。
PoSはコインの保有量によって、承認者が決まります。
しかし、コインの大量所持者が承認権利を得られるので、富がより偏る傾向があります。
LPoSは、保有量が多くないユーザーは、承認者候補に自分が持っているコインを委任することが出来て、保有者の中からランダムに選択される仕組みになっているため、より多くのユーザーが承認に関与できるようになっています。
テゾス(XTZ)の今後
テゾスの将来性について挙げておきたいと思います。
NFTマーケットへの参入
NFT関連銘柄が大注目されている現在、テゾスも例外ではありません。
テゾスでは、色をNFT化するという「tzcolor」というプロジェクトが進行中です。
イーサリアムの牙城を崩せるかどうか、要注目です。
フランスの中央銀行での実証実験での採用
2020年からフランスの中央銀行のデジタル通貨の実証実験に採用されています。
具体的には、銀行決済の実現の可能性などを検証しているとのことです。
公共機関で、しかも中央銀行という巨大組織に正式に採用となれば、テゾスの価値に大きな影響を与えるのは必至でしょう。
ステーキング目的の購入者増
コンセンサスアルゴリズムに「リキッド・プルーフ・オブ・ステーク(LPoS)」を採用していることにより、自分の保有しているコインを他人に委任することで、自分の預けたユーザーが承認権利を得た場合、報酬の一部を獲得出来ます。
この「ステーキング」にフランスの大手ゲーム企業が参加しています。
独自志向のシステムが、コインの人気を後押ししているいい例でしょう。