仮想通貨(暗号資産)の販売所と取引所の違い

仮想通貨(暗号資産)の販売所と取引所の違い

国内で仮想通貨(暗号資産)を取引する際には、仮想通貨(暗号資産)業者の「販売所」か「取引所」を利用します。

業者に登録して投資する準備は整ったものの、どちらも仮想通貨(暗号資産)を購入できるので、戸惑ってしまいがちです。

今回は、この「販売所」と「取引所」の違いを解説していきたいと思います。

販売所と取引所の違い

販売所と取引所の違いは、大きく分けて3つほどあります。

取引相手が違う

販売所と取引所の最も大きな違いは、取引する相手の違いです。

販売所は、業者があらかじめ保有している仮想通貨(暗号資産)を、販売所が希望しているレートで購入してする形です。

店舗で仮想通貨(暗号資産)を購入するような感じです。

一方、取引所は、業者に登録しているユーザー同士で仮想通貨(暗号資産)の取引を行います。

取引所での購入は、売ってくれる人を見つける必要があり、その仲介役として業者が存在しているという感じです。

取り扱い通貨数が違う

販売所は取引所と比べて取り扱い通貨数が異なることが多いです。

取り扱い通貨数が多いのは販売所の方です。

日本ではメジャーではないアルトコインも、取引所で売買できなくても、販売所では取引出来ることがあります。

手数料が違う

販売所と取引所では、手数料が大きく異なります。

投資に手数料はつきものですが、この手数料の差はかなりのインパクトがあります。

実際に見てみる方が早いでしょう。

上図は、ある日のビットコインのほぼ同時刻でのレートです。

上が販売所、下が取引所です。

販売所での1BTCのレートは、購入で、5,144,843円、売却で、5,073,315円かかります。

一方、取引所では、購入で5,114,000円、売却で5,114,500円です。

購入金額も売却金額も、大きな差が生まれていることが一目瞭然です。

また、販売所の購入レートと売却レートの差と、取引所の購入レートと売却レートの差も大きく違うことがわかります。

販売所のメリット

一見すると、販売所のメリットはないような気もしますが、そうでもありません。

取引方法が簡単

販売所では、買うか売るかだけをクリックすればいいので、操作が単純です。

初心者でも迷うことなく取引が出来ます。

大口でも取引が成立する

販売所では、大口の取引でも、規約内であれば、すぐに約定します。

取引所では、ユーザー同士の取引ですから、大口の取引ですと、売買したい数量で取引が成立しないことがあります。

販売所のデメリット

販売所のデメリットは、何と言っても手数料が高いことです。

仮想通貨(暗号資産)の業者では、販売所の手数料は無料とほとんどが書かれていますが、実際は購入レートと販売レートに大きな差(スプレッド)があるため、ガッツリと手数料を取られています。

この点には気をつけておきたいところです。

取引所のメリット

次は取引所を見ていきます。

手数料が安い

販売所ではスプレッドという名の大きな手数料がかかるのに対して、取引所では、手数料が無料やかなり抑えられているのがメリットです。

頻繁に取引するのであれば、取引所での取引をメインにすべきでしょう。

取引所での手数料では、Maker手数料とTaker手数料がかかることがあります。

希望レートで売買できやすい

成り行き注文ではなく、自分が希望しているレートで注文ができるので、余計なストレスがかかりにくいです。

その後の売買戦略も立てやすくなり、有利な投資が進められます。

取引所のデメリット

取引所の方がメリットは大きいですが、デメリットも存在します。

取引が成立しない時がある

取引所は、ユーザー同士の取引になるために、売りたい投資家と買いたい投資家の希望レートが合わないと取引が成立しません。

また、取引量が極端に少ないと取引が成立しづらくなります。

取り扱い通貨数が少ない

メジャーな仮想通貨(暗号資産)は取引所で売買できるのですが、少しマイナーな通貨は、取引所では売買が出来ないことが多いです。

取り扱い通貨数の半分以下の種類しか取引所で扱ってないこともありますので、この点には注意が必要です。

まとめ

販売所と取引所の大きな違いは、手数料です。

基本は取引所での売買をメインにして、取引所で扱ってない通貨は販売所で売買するというような形を取るのが一番いいかも知れません。

海外の取引所も多くありますので、国内で取引に慣れたら海外業者での取引も視野に入れておくと良いでしょう。