仮想通貨(暗号資産)オプティミズム(OP)の特徴
イーサリアムは長い間、需要過多によるトランザクションの遅延やガス代の高騰に悩まされてきています。
その問題への対応策となっているのが、レイヤー2のブロックチェーンを活用することであり、「オプティミズム(OP)」も数あるレイヤー2ブロックチェーンの一つです。
今回は、この「オプティミズム(OP)」について解説していきたいと思います。
オプティミズム(OP)のアウトライン
発行上限 | 約43億枚 |
特徴 | レイヤー2ソリューション |
発行開始 | 2022年6月 |
オプティミズムとは、イーサリアム上でのトランザクションをより効率的に行うために開発されたレイヤー2ソリューション技術の一つです。
イーサリアムのブロックチェーンは、メインとなるレイヤー1というものが存在し、今まではそこでトランザクションの処理を行っています。
ですが、イーサリアムの需要過多によって、トランザクションの遅延やガス代の高騰が問題になってきました。
その問題の解決に導入されたのが、レイヤー2というブロックチェーンです。
レイヤー2は、メインとは別に構築されたブロックチェーンですので、オフチェーン上で処理を一度行って取引結果をメインのブロックチェーンに戻し記録します。
オプティミズムは、イーサリアムトランザクションを実行できる一連のスマートコントラクトとして、イーサリアムのエコシステムの内部に存在します。
イーサリアムのバーチャルマシンがそのまま使用できるため、既存のDeFiサービスがオプティミズムと提携を結んだ際に、手間をかけずにサービスを移行させることが可能になっています。
オプティミズム(OP)の特徴
オプティミズムの特徴について挙げていきます。
レイヤー2のブロックチェーンでスケーラビリティ問題に対応
上記で解説したとおり、イーサリアムの需要過多によって起こるスケーラビリティ問題をレイヤー2ブロックチェーンの利用によって対応しています。
「Optimism Rollup」という技術により、レイヤー2で一時的にトランザクションを一つにまとめて、レイヤー1に格納することが出来て、オプティミズム上での取引自体がイーサリアムより低コストで高速可能になっています。
OVM(Optimistic仮想マシン)の提供
オプティミズムは、EVM(イーサリアム仮想マシン)とほぼ互換性のあるOVM(Optimistic仮想マシン)を提供しています。
OVMはイーサリアムとほぼ同じ開発環境で、DAppsを開発することができる技術です。
これにより、イーサリアムと互換性を維持した上でのアプリ開発を可能にすることで、エコシステムの拡大のスピードを早めることが可能になります。
Optimismのガバナンスに2つの投票システムを採用
オプティミズムのガバナンスには「オプティミズム・コレクティブ(Optimism Collective)」を採用しています。
オプティミズム・コレクティブには2つの投票システムが採用されています。
トークンハウス
ガバナンストークンのオプティミズムトークンで、機能のアップグレード等を決定する投票を行います。
シチズンハウス
シチズンハウスでは、オプティミズム上で発生した利益をどのように分配するかを決定する投票が行われます。
ユーザー固有の譲渡不可能なNFTである「シチズンシップ(Citizenship)」が投票権になっています。
オプティミズム(OP)の今後
オプティミズムの将来性について挙げておきたいと思います。
レイヤー2でのシェア率が上位
オプティミズムは、イーサリアムレイヤー2のプロジェクトの中では上位に食い込んでいます。
レイヤー2は、まだ完成しているとは言えない分野であるため、今後注目を集めてレートが上がっていく可能性があります。
対応するDappsやDeFiの増加
オプティミズムはトークン発行前の2021年から稼働しており、DEXの「Uniswap」やNFTマーケットプレイスなどは、すでにそのエコシステムを活用しています。
オプティミズムトークンが生まれたことで、オプティミズムのエコシステムに参入するDeFiやDappsはより増えていくことと思われます。
また需要が増えれば、オプティミズムトークンのレートにもポジティブな影響を与えていくでしょう。