暗号資産EURCの特徴
現在のステーブルコインは、USDTやUSDCなどの米ドル関連が圧倒的な人気と市場シェアを持っています。
最近では他の選択肢としてユーロ関連の「EURC」が注目を集めてきています。
今回は、この「EURC」について解説していきたいと思います。
EURCのアウトライン
発行上限 | なし |
特徴 | ユーロ建てのステーブルコイン |
発行開始 | 2022年6月 |
EURCは、米国のフィンテック企業であるCircle社が発行するユーロ連動型のステーブルコインです。
1 EURCが原則として1ユーロの価値を維持するよう設計されています。
Circle社は、米ドル建てステーブルコインUSDCの発行元でもあり、EURCもUSDCと同様に、法定通貨やそれに準ずる安全資産を100%保有している仕組みとなっています。
ユーロ建てのステーブルコインとして、透明性と安定性に優れているとされています。
また、EUの暗号資産規制に準拠していて、高い信頼性が確保されているのも注目点です。
EURCの特徴
EURCの特徴を挙げていきます。
信頼性の高いユーロ建てのステーブルコイン
EURCはCircle社の月ごとの監査体制と情報開示の姿勢により、信頼性の高いユーロ建てのステーブルコインとなっています。
発行元であるCircle社が発行済みトークンに対して100%ユーロ建ての資産を保有しているとされています。
Circle社では、EURCのリザーブ資産に関して、第三者監査機関から月ごとに証明を受けており、その内容を一般にも公開しています。
この監査により、発行済みEURCと同額のユーロ建て資産を保有していることが確認されているので、信頼性が高くなっています。
マルチチェーンに対応している
EURCではイーサリアムでの発行を元として、ソラナ、アバランチ等といった複数のブロックチェーンにも対応しています。
これにより、異なるネットワーク間での利用が可能となり、ユーザーは処理速度やガス代に応じて最適なチェーンを選ぶことが可能になっています。
EURCの今後
EURCの将来性について挙げておきたいと思います。
ユーロ圏での暗号資産の高まり
世界的に暗号資産の注目度は高くなっていますが、もちろんユーロ圏でも例外ではありません。
ユーロ圏でのユーザーや企業にとって、今日のように為替相場が不安定な場合、為替リスクを抑えるために、米ドル建てではなく、ユーロと連動する暗号資産の需要が上昇してきました。
また、ECB(欧州中央銀行)によるデジタルユーロのプロジェクト関連が進行していることもあり、注目度は高いです。
規制環境の変化
EURCは、EU圏における暗号資産規制「MiCA」に準拠して発行されており、MiCAが求める厳格な要件を満たしています。
これによってEU圏内におけるEURCの信頼性が担保され、EU加盟国の金融機関や企業との連携が容易になりやすくなっています。
こうした流れにより、高い透明性を保つことになり、ユーザーや企業へのEURCへの信頼性は一層高まると思われています。