仮想通貨(暗号資産)の暴落の原因
仮想通貨(暗号資産)はFXと違い、動きの幅が非常に大きいです。
短期間で急上昇するような展開も、ご存知のようにありました。
2017年の初頭には10万円ほどだったビットコインは、年末には200万円を超えてきたことは記憶に新しいことでしょう。
様々なニュースで伝えられ、仮想通貨(暗号資産)の億り人も話題に上った時期もこの頃です。
その翌年、仮想通貨(暗号資産)バブルは弾けたかのように下降し、30万円台まで落ちています。
実は、その後2020年後半ぐらいからは、急上昇してきて、今までの最高値は、2021年の4月に700万円台という記録があります。
現在は1ビットコイン=約300万円~400万円で推移しています。
お気づきでしょうが、最高値を半分以上、下回ってもバブルの200万円台を現在は軽く越しています。
もし、2017年末のバブル時に高値掴みをしてしまっても、狼狽売りをしていなければ、しっかりとビットコインの資産は最低でも1.5倍になっていたということです。
ただし、乱高下は激しく、急上昇・急降下は繰り返してます。
「その暴落原因はどこからくるものなのか?」
ということを解説していきたいと思います。
少し前のビットコインの暴落を振り返る
2017年のバブル以降、特に2020年辺りから乱高下を繰り返してきました。
その過去の暴落を振り返っておきます。
G20での規制懸念
2019年の中頃にG20での仮想通貨(暗号資産)の規制に対する懸念が膨らんで、約30%以上の下落を引き起こしました。
新型コロナウイルス流行による暴落
2020年の2月から3月にかけて、世界中で急速に新型コロナウイルスが拡大しました。
この影響で、仮想通貨(暗号資産)だけでなく、株式の暴落、為替レートの大変動が起きました。
ビットコインも約半値まで暴落してしまいました。
これからどうなるのかという不安が不安を呼び、暴落したと言われています。
テスラのビットコイン決済の中止の発表
2020年の末頃から急激に上昇してきたビットコインのレートが2021年の5月に急落します。
これは、テスラのCEO、イーロン・マスク氏がビットコインの決済の中止を発表したことが発端でした。
実は、テスラは、その2ヶ月前、3月にビットコインの決済の導入をしています。
ビットコインの決済の中止の原因は、マイニングによる環境への負担と言われていますが、真実はわかりません。
たった2ヶ月後での方針転換で、マーケットは混乱して暴落しています。
ロシアのウクライナ侵攻
2022年の下旬にロシアのウクライナ侵攻によりかなりの変動がありました。
日を追っての戦況や経済への懸念から、たった数日で20%ほどの乱高下がいくつも起きています。
戦争は仮想通貨(暗号資産)に限らずマーケットを混乱させる大きな要因となります。
テラUSDの暴落
2022年の5月に「テラUSD(UST)」というステーブルコインが大きく暴落して、つられるように他の仮想通貨(暗号資産)も軒並み暴落していきました。
ステーブルコインは、法定通貨と連動するので、価値の安定を維持する仮想通貨(暗号資産)の代表でしたが、その信用が大きく崩れました。
この時はビットコインは約30%下落しています。
仮想通貨(暗号資産)の暴落の主な要因
仮想通貨(暗号資産)が暴落する要因はいくつか挙げられます。
世界経済の停滞
世界経済が不況や恐慌、災害に見舞われると株式市場や為替市場への暴落が起き、仮想通貨(暗号資産)市場も例外なく暴落していきます。
元々仮想通貨(暗号資産)は不安定な通貨として売買されているので、世界経済に不安がある時はリスクオフになり大幅に下落する傾向があります。
法規制の改正
経済大国の仮想通貨(暗号資産)に対する改正法が暴落を起こすことがよくあります。
アメリカ・ユーロ圏・中国・日本で法規制が行われると、特に影響が出る傾向があります。
大企業や著名人などの動向
先に挙げたテスラのイーロン・マスク氏の発言のように、世界経済に発言力のある著名人や大企業の動向が暴落の原因になることがあります。
要人としては、民間企業だけではなく、各国中央銀行総裁の発言や大統領・首相などの発言も大変動の要因となりえます。
ハッキングなどの突発的要因
一昔前は、仮想通貨(暗号資産)のハッキングというのは、大小問わず毎年のように起きていました。
そうすると、ハッキングされた通貨は暴落する傾向があります。
また、連動して仮想通貨(暗号資産)自体の不安視もささやかれて、他の通貨も暴落するものです。
最近では、仮想通貨(暗号資産)の利便性追求だけでな、セキュリティーに関しても力を入れているので、大きなハッキング事件は少なくなってきて入るものの、小さい事件はよく起こっています。
仮想通貨(暗号資産)暴落のための対策
仮想通貨(暗号資産)の暴落に備えるための対策を挙げておきます。
情報の収集
市場というのは、ファンダメンタルズにしてもテクニカルにしても、兆候が見られることがあります。
ただし、私達、一般人が知り得る情報も限りがあり、そのタイミングも遅いものです。
ですので、楽観的な見方だけではなく、自分のシナリオとは正反対のシナリオも考えてリスクに備えておくということが重要だったりします。
売りでも仕掛けることを考える
取引所の中には、レバレッジ取引が可能なところもあります。
そのようなところでは、買いだけでなく、カラ売りからでも取引が出来ます。
暴落時には下落するわけですから、売りを仕掛ければ利益を出せますので、リスクヘッジになる場合があります。
損切りする
想定以上に下落した場合は、覚悟を決めて損切りすることも必要です。
含み損を大きく抱えていては、次のチャンス時に仕掛けることは出来ませんから、潔く損切りをする勇気を持つことも必要です。
資金をある程度確保していれば、暴落時は絶好の買い場ともなります。
さらに追加資金を入れて、大きく儲けるチャンスにもなりえます。