仮想通貨(暗号資産)シンフィン(XinFin/XDC)の特徴
仮想通貨(暗号資産)には、様々な目的を持ったものがあります。
その中で、国際貿易の効率を上げるために開発された仮想通貨(暗号資産)があります。
シンガポールを拠点とするフィンテックの企業「XinFinネットワーク」の「シンフィン(XinFin/XDC)」です。
今回は、この「シンフィン(XinFin/XDC)」について解説していきたいと思います。
シンフィン(XinFin/XDC)のアウトライン
発行上限 | 375億枚 |
特徴 | 貿易と金融に特化 |
発行開始 | 2018年 |
コンセンサスアルゴリズム | XDPoS(XinFin Delegated Proof of Stake) |
シンフィンは、国際貿易や組織間の決済業務の推進を目的とした、許諾性のブロックチェーンのプラットフォーム(シンフィンネットワーク)で使用される仮想通貨(暗号資産)です。
通常、モノや資源を輸出入する時は、自分の国の通貨だけでは事足りません。
相手側の通貨も用意しなければなりません。
しかし、その都度自国の通貨を両替する必要があり、これはかなり面倒くさい作業です。
この輸出入時に必要な両替などの作業は「貿易金融」と呼ばれ、おおよそ年間2,000兆円以上の金額が発生していると言われています。
シンフィンはそこに着目し、自社のブロックチェーンを活用して、この貿易金融業界に一石を投じた企業です。
シンフィン(XinFin/XDC)の特徴
シンフィンの特徴について挙げていきます。
貿易と金融に特化している
シンフィンネットワークは貿易と金融に特化しているブロックチェーンで、パブリックチェーンとプライベートチェーンを相互に運用することで、法定通貨と仮想通貨(暗号資産)の橋渡しを担っています。
本人確認(KYC)を採用したり、プライベートチェーンを導入することで、金融におけるブロックチェーンの規制や高い透明性を確保しています。
独自のコンセンサスアルゴリズムXDPoSの採用
独自のコンセンサスアルゴリズムXDPoS(XinFin Delegated Proof of Stake)でトランザクションの時間が短く手数料が抑えられています。
ビットコイン | イーサリアム | シンフィン | |
取引時間 | 10分~ | 約15秒 | 約2秒 |
1秒あたりの件数 | 3~5件 | 約15件 | 約2000件 |
手数料 | 約15ドル | 約10ドル | 約0.00001ドル |
セキュリティーと透明性を保障
金融業界で大切なものは、セキュリティー性と透明性の保障です。
シンフィンでは、これらのために、KYCという本人確認手続きを導入しています。
スマホの購入時にも導入されているシステムで、パスポートや運転免許証などで本人確認を行うための手続きです。
このように、仮想通貨(暗号資産)自体にKYCが導入されているので、より高いセキュリティーと透明性が保障されています。
安全性のあるCordaを利用
シンフィンネットワークは「Corda」というブロックチェーンに接続しています。
Cordaは企業間の取引用に開発されたブロックチェーンであるため、プライバシー保護と高いセキュリティー保護が特徴です。
Cordaのネットワークを利用することで、プライベートチェーン同士を高いセキュリティーで接続することが可能です。
また、シンフィンネットワークを活用して、Cordaのネットワークをネットワーク外でも接続することが出来るので、Cordaのセキュリティー性を保持したままパブリックチェーン上でDAppsを利用することが出来ます。
シンフィン(XinFin/XDC)の今後
シンフィンの将来性について挙げておきたいと思います。
Cordaの認知度・信頼性が高い
企業等の中でCordaブロックチェーンの認知度・利用度・信頼性が高いです。
Cordaは350社以上の金融機関や専門家が関わっており、日本では大手金融企業のSBIグループが日本法人としてCordaの援助をしています。
ブロックチェーンのプロジェクトの中でもトップクラスでCordaは利用されています。
多くの機関・企業と提携
シンフィンはすでに多くの機関や企業と連携しています。
- 全インド商工会議所連合会(ASSOCHAM)
- 貿易金融流通プラットフォーム(Tradeteq)
- リップルのプロジェクト「Flare Finance」
- TFD(Trade Finance Distribution)