仮想通貨(暗号資産)バランサー(BAL)の特徴
DEXは、今や数百の数が存在し、玉石混交という状態になっています。
どのDEXを選択すればいいかユーザーも迷ってしまうほど多いのですが、その中で、独自の特色があるのが「バランサー(Balancer)」です。
今回は、流動性プールが3種類存在する「バランサー(Balancer)」について解説していきたいと思います。
バランサー(Balancer)のアウトライン
発行上限 | 1億枚 |
特徴 | AMMのガバナンストークン |
発行開始 | 2020年6月 |
仮想通貨取引所である「Balancer」は、イーサリアムネットワーク上に構築されている分散型取引所(DEX)で、誰でも流動性プール内に流動性を提供することができます。
Uniswapなど他のAMMと違うところは、3種類の流動性プールが存在し、自動リバランス機能があることです。
最大8種類のトークンを組み合わせて、ユーザーの自由な比率でイールドファーミングが出来ます。
ユーザーの自由度が高いDEXと言えるでしょう。
BALトークンはLPトークンとしてガバナンストークンにもなります。
バランサー(BAL)の特徴
バランサー(BAL)の特徴について挙げていきます。
3種類の流動性プール
バランサー(Balancer)は、流動性プールが3種類あるのが特徴です。
ユーザー側は、その中から1つを選択して運用が可能になっています。
共有プール
通常の流動性プールのことです。
共有プールには、誰でも流動性を提供することができて、その対価としてBALトークンと取引手数料の一部を見返りとして受け取ることが出来ます。
スマートプール
誰でも流動性を提供することができて、いつでも資産のロック数と手数料を調整することができます。
通常はAMMで設定されますが、これをユーザー側が設定できる点が大きく他のDEXと異なる点です。
プライベートプール
1人の流動性提供者によって作成、運用される流動性プールです。
プールを作成したユーザーによって資産の総ロック数や取引手数料が設定されるので、非常に自由度の高い流動性プールとなっています。
ただし、ある程度の資産が提供されていないと、取引は成立しないので、投資金額が大きくないと意味がないでしょう。
取引手数料が安価
UniSwapなどのイーサリアム上に構築されたDEXが抱える大きな問題として、ガス代の高騰があります。
しかし、バランサー(Balancer)で流動性プールを作る際には、自由にガス代を設定することができます。
その際の手数料は0.0001%~10%となっているので、流動性プールによっては、比較的安価なガス代での取引を行うことが出来ます。
バランサー(BAL)の今後
バランサー(BAL)の将来性について挙げておきたいと思います。
インパーマネントロスを防げる
DEXではインパーマネントロスがほぼ必ず起こります。
これは、2種類の通貨ペアを1:1の割合で流動性プールに預けるからです。
ですが、バランサー(Balancer)では、最大8種類の通貨を約60種類の中から、自由な比率で流動性プールに預け入れることによって、インパーマネントロスを防ぐことが可能になっています。
その時の、流動性プール内のバランスは、バランサー(Balancer)独自のスマートコントラクト技術によって一定に保たれるようになっています。
Aaveとのパートナーシップ提携
イーサリアムエコシステム内でかなり大きい流動性を誇るプラットフォームのAaveとパートナーシップの提携が決定しています。
Aaveでの総ロック数(TVL)はイーサリアムエコシステム全体でもトップレベルです。
この両サービスの提携によって生まれる相乗効果は、これからも期待できるでしょう。
流動性プールに預け入れたトークンのレートが急激に変動した際に発生する損失