仮想通貨(暗号資産)のブリッジとは?わかりやすく解説します
仮想通貨(暗号資産)で様々なトークンに触れていると、「ブリッジ」という言葉が出てくることがあります。
「ブリッジ」は、仮想通貨(暗号資産)、トークン、NFTなどを異なるブロックチェーンに移動させることを指します。
今回は、この「ブリッジ」について解説していきたいと思います。
仮想通貨(暗号資産)のブリッジとは
仮想通貨(暗号資産)のブリッジとは、あるブロックチェーンから別のブロックチェーンに資産を移すためのツールで、ブロックチェーンの主な問題点である相互運用の問題を解決していきます。
異なるブロックチェーンをつなぐためにブリッジが存在し、ブロックチェーン間のトークンのやり取りや情報を可能にしていきます。
例えるならば、アメリカ等の海外旅行をする時は、空港や銀行や両替所で手数料を払って円をドルに交換するようなものです。
仮想通貨(暗号資産)のイーサリアムをソラナブロックチェーンの規格である「SPLトークン」へ移行することを例に挙げていきます。
ブリッジを使用することで、イーサリアムをSOLのウォレットに送信すると、そのウォレットはブリッジによって「ラップ」されたトークンを受け取ります。
つまり、送った先のブロックチェーンに基づくトークン規格に変換されたトークンを受け取ることになります。
この場合は、SOLのウォレットはソラナブロックチェーンのトークン規格である「SPLトークン」に変換されたイーサリアムの「ブリッジ」版を受け取ることになります。
ブリッジのメリット
ブリッジをするメリットについて挙げていきます。
異なるブロックチェーンに通貨を送信できる
ブリッジは異なるチェーン間で簡単にトークンのやり取りを可能にします。
通常、独立したブロックチェーン間でトークンを自由に動かすことは難しいです。
ブロックチェーンブリッジを活用することで、仮想通貨(暗号資産)を他のチェーンへ移動することができます。
他のチェーンに容易に動かすことで、ガス代が高いイーサリアムからガス代が安い他のチェーンにも適用できたりします。
また、独立したブロックチェーン上に存在する独自のDApps等のサービスを使用できるようになります。
DAppsが少ないブロックチェーンから、多くのDappsが存在して流動性が大きいイーサリアムへ、デジタル資産を移行できます。
容易に送金出来る
ブリッジを使用することで、仮想通貨(暗号資産)の送金の手間が容易に行なえます。
ブリッジを使用しない場合は、取引所とメタマスクを往復する必要がありました。
イーサリアムのブロックチェーンに対応したウォレット
例えとして、イーサリアム上にあるテザーををバイナンススマートチェーン(BSC)上にテザーで送りたい場合を考えていきます。
今までは、メタマスク上にあるテザーを仮想通貨(暗号資産)の取引所のバイナンスに送って、バイナンスからバイナンススマートチェーン上に送る必要がありました。
つまり、別のチェーンに自分の仮想通貨(暗号資産)を送る場合、その都度中央集権的な取引所を挟む必要がありました。
上記のような中央集権的な取引所を通して数回ウォレットの送受信を行わなければならないことを、ブリッジを利用することで省略することができます。
このように手間のかかる作業を短縮できるメリットがあります。
手数料が安い
ブリッジを利用することで、コストが節約できます。
従来の中央集権的な取引所ですと、送金の度にガス代や手数料などがかかります。
ブリッジも活用した際にも手数料がかかりますが、取引所を経由して別のブロックチェーンに送金するよりも手数料安いです。
ブリッジのデメリット
ブリッジのリスクについて挙げておきたいと思います。
ハッキングリスクがある
ブリッジでは、ハッキングリスクが存在します。
近年の仮想通貨(暗号資産)のハッキングは、このブリッジがほとんどです。
まだ道半ばの技術であるので、ハッキングの対象になりやすということではないかと思います。
今後もブリッジに関しては、普及していくことは間違いありませんが、ハッキングのリスクには注意したいものです。
資金が引き出せなくなることがある
ブリッジは発展途上の技術であるため、どのような種類のブリッジと相互作用する場合でも、資金が引き出せなくなるリスクがあります。
バグのあるコード、ソフトウェアの故障、スパム、悪意のある攻撃などにより、ユーザーの資金が引き出せなくなる可能性が存在します。
さらにブリッジの司令は、ブリッジを利用してユーザーの資産移動を停止させることができます。
ブリッジの司令がネットワークの半分以上のコントロールを握って、ロックされた資金を不正に取得するということが可能です。
つまり、ユーザーの資金を盗むためにサービス提供側が詐欺的なシステムを供給することもできます。
ですので、有名ではないブリッジを安易に使用することは避けた方がよいでしょう。
独自のブロックチェーンで発行されているコインを他のブロックチェーンで使用できるように包み込んで作られたトークン