「Web3.0」とは?わかりやすく解説します

「Web3.0」とは?わかりやすく解説します

現代の通信技術の進歩はまさに日進月歩です。

パソコンやスマホは、日常の生活や仕事で手放せない存在になりました。

そして、将来的に、遠くない時期に「Web3.0」の時代が当たり前にやってくると言われています。

「Web3.0」は、現在使われているネット環境に大変革をもたらしていきます。

今回は、この「Web3.0」について解説していきたいと思います。

Web3.0とは

Web3.0とは、「次世代分散型インターネット」とも呼ばれていて、分散型インターネットと言う概念で、国内外の政府や企業で大きな注目を浴びています。

現在のインターネットの主流は、「Web2.0」で中央集権型と呼ばれています。

インターネット関連事業は、世界の5大企業「GAFAM」Google・Amazon・Facebook(現Meta)・Apple・Microsoftが牛耳っています。

当然、個人情報なども、これらの企業等によって把握されています。

このような中央集権型では、プライバシー保護の観点から言うと、望ましくありません。

さらにハッキングなどのサイバー攻撃においても、不安が払拭出来ないと言えるでしょう。

ですが、「Web3.0」では、ブロックチェーンの技術を利用しているので、一部の企業に個人情報が知られることなくサービスが利用出来ます。

また、企業がサイバー攻撃を受けてもプライバシーな情報が大量に流出することもありません。

それは、ブロックチェーンの仕組みにより、個人情報などが暗号化されて、企業の独占情報という形ではなく、複数のユーザーで共有するとういシステムが出来上がっているからです。

インターネットの歴史を振り返る

「Web3.0」までに至る歴史を簡単に振り返ってみたいと思います。

Web1.0(1990年代)

日本で言うと、プロバイダーがネットの接続サービスを始めたのは1992年ですから、インターネットの歴史はそれほど古くありません。

1990年代の後半にかけて普及が進みました。

「Windows95」が発売されたのは1995年ですから、マニアから一般ユーザーまでパソコンとインターネットが爆発的に普及し始めたのもこの頃です。

「Web1.0」は第1世代のwebで、閲覧出来る情報はユーザ側で自由に編集が出来ず、情報を収集するものという認識があった一方向の時期だったと言えるでしょう。

Web2.0(2000年代)

2000年代に入ると、ビジネスにも日常にもネットが利用されるようになります。

特に「Web2.0」の象徴として挙げられるものに、「SNS」があります。

ネットは見るものだけでなく、参加するものと変貌を遂げていきます。

そして、GoogleなどのメガIT企業が影響を与えていきます。

一方、プライバシー保護という点では、問題点が顕著になってきました。

Web3.0(現代~)

Web3.0は、分散型インターネットにより、上記の通り、より革命的な環境をもたらしていきます。

Web3.0の特徴

Web3.0の特徴を挙げていきます。

サーバーを介さずに通信出来る

データ通信にサーバーを管理する企業や組織を仲介しないで通信が可能になります。

「ピア・ツー・ピア(P2P)」で直接データをやり取りが出来ます。

また、従来のサーバーにアクセスが集中してダウンしたり、サーバーが攻撃されて個人情報が漏れることも防ぎやすくなります。

セキュリティの向上

今までのサービスは、IDとパスワードというものは必須でした。

これは、特定の企業に個人情報が管理されているからです。

Web3.0では、企業による管理が不要になり、IDとパスワードといったものが不要になります。

ですので、ブロックチェーンによりセキュリティが向上し、安全にネットを利用できます。

個人情報の自己管理が出来る

個人情報は、ユーザー自身で管理が出来るようになります。

例として、ウェブサイトやSNSの広告は自身で管理が可能になります。

これは、ブロックチェーンの技術により、分散管理が出来るからです。

グローバル化の促進

現在もネット環境は世界で整っているのように見えますが、実際はそうでもありません。

というのは、国によってサービスが異なっているからです。

企業の公式サイトというのは、国が違うとURLも異なります。

ですが、Web3.0では、世界中どこにいても、同じURLで同じサービスを受けることが可能になります。

「DApps」という分散型アプリケーションにより、様々なサービスが開発されて、本当のグローバル化が促進されてくることでしょう。

Web3.0のトレンド技術例

Web3.0の技術は、すでに様々な分野で応用されています。

DeFi

「分散型金融」という意味で、ブロックチェーン上に構築される金融サービス全般を指します。

金融資産の管理をブロックチェーンの技術で自律的に行えます。

国内での仮想通貨(暗号資産)の取引は手数料が高かったりしますが、であれば解決できます。

また、海外の金融商品に投資する際は、色々な手続きが必要ですが、DeFiのウォレットがあれば、簡単に投資ができます。

NFT

「非代替性トークン」と訳されていて、替えが効かない一点モノのデジタル資産をNFTに紐づけて様々なことが証明されます。

NFTはブロックチェーンの技術が活用されているので、コピーや改ざんが出来ません。

これにより作品の真贋が容易になり、アーティストを守ることにも繋がります。

その分野はアート・音楽・ゲームなど多岐にわたります。

メタバース

「仮想共有空間」という意味で、インターネット上の仮想世界のことを指します。

ユーザーが、メタバース内でアバター(自分の分身のようなもの)を操作して、他のユーザとの交流を楽しむことが出来ます。

エンタメ業界では、バーチャルイベントで多くのユーザーを集客することが出来ています。

従来の枠にとらわれない楽しみ方ができるようになり、各企業もこぞって参入している熱い市場です。

ソーシャルトークン

ソーシャルトークンは、特定のブランドや人物、コミュニティ等がユーザーにトークンを配り、プロジェクトへの貢献を促していくための手段として使われるトークンです。

ソーシャルトークンを購入すると、限定グッズの購入やイベントの参加権利などが得られたりします。

スポーツチームなどにすでに利用されていて、新たなチーム運営の資金となっています。

まとめ

Web3.0は、これからの情報通信の主役に躍り出て、世界全体の様々な分野に貢献していくことと思われます。

期待も集まりますが、まだ法整備が整っておらず、トラブルが出ると自己責任で処理せざる得なく、個人の管理が必須であり、救済を求めるところも現在のところは見当たりません。

便利になる一方、こうしたリスクや問題点は残りますが、積極的に解決していくための指針は今後出てくるはずです。

想像がつかないようなサービスや便利さをこれから見せていくWeb3.0に注視したいものです。