「クロスチェーン」とは?わかりやすく解説します

「クロスチェーン」とは?わかりやすく解説します

仮想通貨(暗号資産)の数は現在2万種類を超える数が存在しています。

ただし、その多くは互換性がありません。

仮想通貨(暗号資産)の代表格であるビットコインとイーサリアムは、それぞれのブロックチェーンしか利用できず、相互運用出来ません。

今後ブロックチェーンの技術がさらに発展していくためには、異なるブロックチェーン上に仮想通貨(暗号資産)を移動させることも必要になってくるでしょう。

今回は、この問題を解決する技術、「クロスチェーンブリッジ」について解説していきたいと思います。

クロスチェーンとは

異なるブロックチェーン同士は、通常は直接的に交換は出来ません。

これは、日本円しか持っていない人がアメリカで米ドルを両替しないとお金として使えないということと同じです。

ブロックチェーンは非中央集権的がスローガンの技術ですが、種類が違うブロックチェーン同士では、取引所という第三者を通さないと通貨の交換が出来ません。

これではモットーとはズレてしまいます。

誰かが取り仕切っている状況は、分散型とは言えないという状況になってしまっているのです。

そこで、異なるブロックチェーンを橋のように結びつけ、特定のブロックチェーン上にある仮想通貨(暗号資産)を他のブロックチェーンで利用できるように開発されたのがクロスチェーンです。

クロスチェーンのメリット

クロスチェーンのメリットを挙げていきます。

取引所での手数料がかからない

他の仮想通貨(暗号資産)に交換する場合、一度取引所を介す必要があり、その際には手数料がかかります。

ですが、クロスチェーンの技術であれば、そのような手数料はかなり抑えられます。

自由にブロックチェーン間の移動が可能

ユーザーが意識すること無くブロックチェーン間で異なる仮想通貨(暗号資産)を利用できます。

イメージとしては、Aという仮想通貨(暗号資産)を保有していて、ショッピングの支払い時に使用する場合、自動的にクロスチェーンによってBという仮想通貨(暗号資産)で支払える、というような感じです。

第三者を介さないので安全性が高い

安全性も高くなる傾向があります。

単純に中継地点が減れば、その分だけリスクも低くなります。

DAppsの稼働が普及しやすい

異なるブロックチェーンで稼働が出来ることにより、色々なプラットフォームでDAppsが稼働できるようになります。

これにより共同開発も進みユーザーの利便性も高まってくることが予想されます。

クロスチェーンのデメリット

クロスチェーンのデメリットを挙げておきます。

対応通貨が限定されている

まだ対応出来る通貨が限定的です。

ビットコインとイーサリアムというような、ランキング上位同士のクロスチェーンは存在しません。

取引速度が遅いこともある

取引処理が遅くなることがあります。

これは、2つの異なる通貨を取引させるために、2段階に分けて処理をするからです。

代表的なクロスチェーンプラットフォーム

代表的なクロスチェーンのプラットフォームを挙げていきます。

ポリゴン(MATIC)

ポリゴンはイーサリアムブロックチェーン向けのクロスチェーンブリッジプラットフォームです。

ポリゴンは イーサリアムとイーサリアムのサイドチェーン技術を応用した独立チェーンによってトランザクションを処理します。

トークンだけでなく、NFTなどもイーサリアムからポリゴンにブリッジできるので、処理も速く手数料が安く抑えられます。

ポルカドット(DOT)

ポルカドットは、「リレーチェーン」と「パラチェーン」という独自の仕組みを取り入れることで、異なるブロックチェーン同士を繋げています。

ビットコインとのクロスチェーンブリッジも稼働しています。

アバランチ(AVAX)

クロスチェーンブリッジの「アバランチ・ブリッジ」を採用しています。

アバランチは開発当初からイーサリアムとの互換性が組み込まれていて、イーサリアム上で構築されたアプリケーションをアバランチで動かすことが可能です。

ERC-20トークンのみの対応が、ビットコインにも対応してきています。