「トランザクション」とは?わかりやすく解説します

「トランザクション」とは?わかりやすく解説します

仮想通貨(暗号資産)を語る上で知っておいたほうがいい知識に「トランザクション」があります。

トランザクション自体の意味は非常にシンプルで、取引データのことです。

より仮想通貨(暗号資産)の知識を深めるために、今回はビットコインを例にトランザクションをわかりやすく解説したいと思います。

トランザクションの意味

トランザクションは、取引データのことを指します。

実体を持たない仮想通貨(暗号資産)は、取引記録であるトランザクションがブロックチェーンの各ブロックに記録されることで、送金や支払いなどの機能を成り立たせています。

例えば、AからBに0.1BTC送金したという記録はトランザクションです。

ビットコインのトランザクションは、一定時間ごとにまとめられていて、1つのブロックに収納されていて、新しく生成されたブロックは直前のブロックに継ぎ足されていきます。

トランザクションの構造

トランザクションの構造は仮想通貨(暗号資産)によって異なりますが、ビットコインを例に見ていくと4つのデータで成り立っています。

未使用のトランザクションアウトプット(UTXO)

UTXO」は使用していない使用権のあるビットコインを指します。

ビットコインは、銀行預金のような残高を見るのではなく、支払額と受取額の差額を管理することで成り立っています。

例えば、あなたがAから0.03BTC受け取り、Bに0.01BTC送金したとします。

ウォレットの受取額は0.03BTCで、支払額は0.01BTCです。

結果、差し引き0.02BTCを、あなたはビットコインのブロックチェーン上で、送金する権利を持っているという意味になります。

ビットコインのウォレットには保有量が表示されていますが、その本当の意味はビットコインが入っているのではないということです。

表示されている数字は、支払額と受取額の差額であり、使える権利があるビットコインの量と捉えておきましょう。

アウトプット

誰にビットコインを送ったかという送金情報のことを指します。

インプット

誰からビットコインを送られたかという着金情報のことを指します。

メタデータ

トランザクション上の情報を表すデータを意味します。

データのデータといったところでしょうか。

ビットコインのトランザクションには次の3つのメタデータが含まれています。

  • トランザクションID
  • データサイズ
  • 作成日時

トランザクションIDを調べることで、自分のトランザクションが正常に処理されたかどうか確認できます。

トランザクションの流れ

ビットコインのトランザクションの流れをザッと見ていきましょう。

1.送金の手続き

支払い主は支払いの手続きをまず行います。

自分のウォレットから受け取り側のウォレットに、ビットコインを送金したいので承認をお願いするという感じです。

この処理時に、「トランザクションプール」というプールに集められます。

2.トランザクションプールに保管される

トランザクションプールには、送金処理のお願いが、一時保管されています。

マイナー(採掘者)は、このプールの中から自分が承認したいトランザクションを選択します。

この時点では送金手続きはしたものの、受け取り側がまだ受け取っていない状態です。

3.検証作業される

マイナー(採掘者)は、CPUの演算能力を使って高度な計算を行い、承認作業をしていきます。

この作業をいち早く終わらせた者が、同じ答えを探して計算をしていた他のノードに答えを見つけた旨を知らせます。

4.承認とブロックチェーンに記録

この答えが全てのノードの51%以上に承認されれば、新たなブロックが正式に生成されて各々のノードに同様のブロックが生成されていきます。

この最初に答えを見つけて承認されたノードには、報酬としてビットコインが付与されます。

このビットコインにおいての承認作業が「マイニング」です。

トランザクションの手数料

手数料はゼロでも送金は可能ではありますが、マイナーに手数料を支払うことで、トランザクションにかかる時間を短縮することができます。

支払う手数料によって承認の優先度が決められて、マイナーに払う手数料によってトランザクションにかかる時間が変わってきます。

トランザクションの時間と問題

トランザクションの時間=送金の時間 です。

ビットコインのトランザクションにかかる時間は約10分ほどですが、送金速度は手数料によって優先度が決められるため、一定ではありません。

そして、10分間で承認できるトランザクションには、限界があるため、取引量が多過ぎれば、未承認のトランザクションが増えて溜まってしまうために、なかなか送金承認が行われないといった事態が起こります。

送金処理が速い仮想通貨(暗号資産)が注目されているわけも、ここにあります。

この遅れに関しては、ビットコインの普及に伴うものですが、仮想通貨(暗号資産)全体の課題であるとも言えるでしょう。