仮想通貨(暗号資産)のポンジスキームに注意
投資詐欺というのは、いつになっても無くなりません。
その手口は特殊詐欺並みに巧妙化しているとも言われていますが、実は基本的なダマシのテクニックは昔から変わらないものもあります。
その手法が「ポンジスキーム」です。
「ポンジスキーム」は詐欺師のチャールズ・ポンジが使っていた手法に由来する投資詐欺の1つで、近年では、仮想通貨(暗号資産)を利用した「ポンジスキーム」が横行してます。
今回はこの「ポンジスキーム」について解説していきたいと思います。
ポンジスキームとは
ポンジスキームとは、複数の出資者から資金を集めて、運用せずにお金を騙し取る出資金詐欺を指します。
ポンジスキームの場合は、出資者に「資金を運用して高配当で利益を還元する」と謳っているのが特徴です。
集めた資金を運用していると見せかけて実際は何もせず、新規客から得た資金を先行客に配当として横流しします。
最初は配当が行われるので信用されます。
多くの新規客を取り入れることで、破綻までの期間が延びますが、新規客からの資金が途絶えると、システムが破綻します。
詐欺師は横流し分とは別にお金を確保しており、配当を出さずに連絡もつかなくなります。
ポンジスキームの例
ポンジスキームの代表的実例を挙げておきたいと思います。
PLUS TOKEN(プラストークン)
「ウォレットに仮想通貨(暗号資産)を預ければ、AIを使った取引で月利8~16%の利益を出す」
といった文言でビットコインやイーサリアム等の仮想通貨(暗号資産)を集めまくりました。
被害者数は1000万人以上で被害額は3000億円以上と言われ、過去最大の仮想通貨(暗号資産)のポンジスキームと言われています。
日本でニュースで大々的に取り上げられた、「コインチェック」のハッキング被害は約600億円ですから、その規模がいかに大きかったかということがわかります。
Bitclub Network
詐欺マイニングプールです。
マイニングプールとは、マイニングをしたい投資家が集まるグループです。
ビットコインのマイニングを行うには、多額の投資や企業レベルの設備を投入しなければならないので、マイニングに参加したい個人投資家はマイニングプールに参加するのが現実的です。
マルチ商法に見られる紹介制も採用されており、ネットワークビジネス関係者にも広められました。
約800億円の被害額となっています。
ポンジスキームにダマサれないために
仮想通貨(暗号資産)のポンジスキームにダマサれないためのポイントを、挙げておきたいと思います。
利回りが異常に高い
「数週間で倍になる」・「放ったらかしで月利30%」などと言うのは気を付けた方がいいでしょう。
DEXでうまく運用すれば、かなりの利率で運用も可能ですが、「簡単に」「放ったらかし」というのは難しいものです。
代理購入・運用
投資は基本的に自己責任が原則です。
資産を全て預けて代理で購入・運用するシステムを勧めてくる場合は、まず疑った方がいいと思います。
元本保証
資産運用において元本保証というものはありません。
確かに元本確保型の商品はありますが、そのような投資商品は債務不履行になった場合は元本保証されないこともありますし、そのような投資商品は利回りがかなり低いものです。
100%元本保証というのは、詐欺であると言って間違いないでしょう。
「お金を預ければ月利◯◯%で運用出来る」などと謳って出資者から資金を収集します。