仮想通貨(暗号資産)ムーンビーム(GLMR)の特徴
ポルカドットのエコシステム内で、並行して実行される多様な個別のレイヤー1ブロックチェーンのパラチェーンは、将来のインターネットではさまざまな種類のブロックチェーンが連携するという理念に基づいて設計されていて、注目されています。
その中で、ポルカドットのパラチェーンオークションで、世界で2番目にスロットを獲得している仮想通貨(暗号資産)が「ムーンビーム(GLMR)」です。
今回は、この「ムーンビーム(GLMR)」について解説していきたいと思います。
ムーンビーム(GLMR)のアウトライン
発行上限 | 約10億枚 |
特徴 | ポルカドットとイーサリアム間の互換性プロジェクト |
発行開始 | 2020年 |
ムーンビーム(GLMR)は、ポルカドットとイーサリアムに完全な互換性をもたらし、パラチェーンとして機能することを目的としたプロジェクトです。
イーサリアムの開発ツールを使用して、基盤ベースの環境でSolidityプロジェクトを開発することが出来ます。
このプラットフォームは、ステーキングやクロスチェーン統合、ガバナンスなどの追加機能を使用して、イーサリアムの機能を拡張します。
ムーンビーム(GLMR)の特徴
ムーンビーム(GLMR)の特徴を挙げていきます。
ポルカドットのパラチェーン
ムーンビーム(GLMR)はポルカドットのパラチェーンの一つです。
ポルカドットに接続されると、その他のパラチェーンと相互運用が出来たり、高セキュリティ機能が使用出来たりといったベネフィットを受けることが可能になります。
イーサリアムとの互換性
ムーンビーム(GLMR)はイーサリアムとの互換性が非常に高いです。
基本的にポルカドット上では、イーサリアムで作成されたスマートコントラクトが使用出来ません。
これは、使用される開発言語が違うからです。
ですので、イーサリアム上で作られたスマートコントラクトをポルカドットで使用するには、作り直す必要がありますが、イーサリアムと完全互換性のあるムーンビーム(GLMR)がパラチェーンにあることで、イーサリアムのスマートコントラクトをそのままポルカドットで使用可能になっています。
また、イーサリアムのスマートコントラクト開発者は、新しく言語を覚える必要もなくポルカドットへの参入も簡単になります。
現在のDAppsのほとんどはイーサリアム上にあるため、イーサリアムの開発者が移動しやすい仕組みづくりは重要なポイントと言えるでしょう。
ステーキングが可能
ムーンビーム(GLMR)はステーキングが可能です。
ポルカドット系の通貨をステーキングする時には、ポルカドットの公式のウォレットであるpolkadot{.js}が必要になります。
ですが、ムーンビーム(GLMR)はイーサリアムと互換性があるので、イーサリアムのウォレットであるメタマスクを利用してステーキングを行うことが出来ます。
ムーンビーム(GLMR)の今後
ムーンビーム(GLMR)の将来性について挙げておきたいと思います。
多くのサービスと連携している
ムーンビーム(GLMR)は多くのサービスと連携しています。
例えば、数多くのDeFi(分散型金融)のサービスと提携を行なっています。
イーサリアムベースで作られたDEXやBSC(バイナンススマートチェーン)上に作られたDEXと連携をしています。
異なるチェーンのDEXと連携することで、取り扱える通貨が増え流動性も多くなるので、連携先が増えることは大きなメリットがあります。
また、オラクルシステム(為替や不動産価格などをブロックチェーン上に反映するシステム)関係のプロジェクト、上記に挙げたウォレット関係も提携先は多いです。
WEB3.0財団からの出資
ムーンビーム(GLMR)はWEB3.0財団から出資を受けています。
WEB3.0財団は、ポルカドットの創業者ギャビンウッド氏が社長の財団で、WEB3.0に関連するプロジェクトに資金提供をする財団です。
ギャビンウッド氏は、ポルカドットの創業者でもあるので、ムーンビーム(GLMR)はパラチェーンのプロジェクトとして期待されていることが理解できます。
中心となるブロックチェーン(リレーチェーン)であるポルカドットに接続されるブロックチェーンを指します