仮想通貨(暗号資産)のマネーロンダリングとは?わかりやすく解説します

仮想通貨(暗号資産)のマネーロンダリングとは?わかりやすく解説します

仮想通貨(暗号資産)がハッキングされたり、資金を不正に入手した時、その資金の流れを不明にする行為として「マネーロンダリング」が行われることがあります。

近年多発しているランサムウェアによる攻撃により、身代金要求型のウイルスによる被害があります。

復元と引き換えに仮想通貨(暗号資産)を要求する手口があります。

その際に「マネーロンダリング」が行われるのですが、どのような仕組みで行われるのでしょうか?

今回は、この「マネーロンダリング」について解説していきたいと思います。

マネーロンダリングとは

マネーロンダリングとは資金洗浄という意味を指します。

犯罪等で不正に取得した資金を、いくつかの工程を経ていくことによって、資金の出どころをわからなくすることです。

口座を複数またいだりする他に、一旦商品を購入し売却するという手口もあります。

最近は、銀行口座の開設時には、身分証明書が必要になったり、セキュリティー対策は講じているものの、犯罪者は巧みにすり抜けてマネーロンダリングを行います。

仮想通貨(暗号資産)でのマネーロンダリング

近年は、仮想通貨(暗号資産)でのマネーロンダリングが目立ってきています。

これは、仮想通貨(暗号資産)の匿名性が高いために、使われるケースが多くなってきているからです。

仮想通貨(暗号資産)でのマネーロンダリングは2種類の方法が主にあります。

1.小分け送金する

多数のウォレットに小分けにして送金する方法です。

ウォレットは簡単に作れますので、さらに複数のウォレットに分散送金して出どころを掴みにくくさせます。

取引履歴はブロックチェーン上に記録はされますが、簡単に分散させることが出来ます。

2.他の仮想通貨(暗号資産)に交換する

小分け送金しただけでは、換金する時に足がつくこともあるので、ここで、もうひと手間加えます。

それが、別の仮想通貨(暗号資産)に交換することです。

例えば、ビットコインで得た不正資金を他の仮想通貨(暗号資産)に交換して、さらに他の仮想通貨(暗号資産)に交換して、を繰り返します。

仮想通貨(暗号資産)の中には、匿名で保有できるものもありますので、このような仮想通貨(暗号資産)を挟むことで、マネーロンダリングは成功しやすくなります。

日本の取引所では足がつきやすいのですが、海外の取引所では本人確認が必要でないところもあり、そうなると足どりを完全につかむことは、かなり厳しくなります。

また、ダークウェブと呼ばれる闇サイトを経由してしまうと、比較的簡単に現金化も出来るようになります。

マネーロンダリングに巻き込まれないために

通常ではマネーロンダリングに巻き込まれることはないのですが、思わぬところで犯罪に巻き込まれる可能性が実はあるものです。

ウォレット管理の徹底

取引所のウォレットは安全と思いがちですが、簡単なパスワードにしたり、使い回しをしたりすると、簡単に乗っ取られて悪用されます。

乗っ取られれば、預けている資金は簡単に引き出されるだけでなく、知らない間に売買を繰り返されて送金の受け口になる可能性があります。

パスワードは複雑にして、できれば定期的に変更し、2段階認証は必ず設定しておきましょう。

独自のウォレットも同様に厳重な管理をしておく必要性があります。

不明な取引所での売買は行わない

信頼性が無い、または不明な取引業者からは仮想通貨(暗号資産)の売買は行わないようにしましょう。

本人確認などを行わない取引所での仮想通貨(暗号資産)の売買は、マネーロンダリングに加担するリスクを高めます。

草コインの購入は注意する

草コインに代表されるマイナーなコインの売買は注意が必要です。

1万種類もある仮想通貨(暗号資産)の中には、詐欺的、または犯罪が絡んでいるコインも潜んでいます。

売買時にそのコインが信頼に耐えうるものかどうかきちんと調査するべきでしょう。

まとめ

マネーロンダリングに関わろうとは思わなくても、意外なところから関わってしまうこともあります。

少なくともウォレットの管理は徹底しておき、不確かな情報には振り回されないようにしておきたいものです。