仮想通貨(暗号資産)のトラベルルールとは?わかりやすく解説します

仮想通貨(暗号資産)のトラベルルールとは?わかりやすく解説します

日本国内での仮想通貨(暗号資産)の取引所では、マネーロンダリングやテロへの資金供与対策として、「トラベルルール」と言う自主規制規則が設けられています。

仮想通貨(暗号資産)の悪いイメージとして、資金の移動の不透明さが挙げられます。

「トラベルルール」により、資金の追跡が可能になるので、反社会的勢力への資金の流れなどもつかむことが出来るようになります。

今回は、この「トラベルルール」について解説していきたいと思います。

トラベルルールとは

トラベルルールとは、「利用者の依頼を受けて暗号資産の出金を行う仮想通貨(暗号資産)の交換業者は、出金依頼人と受取人に関する一定の事項を、出金先となる受取人側の仮想通貨(暗号資産)の交換業者に通知しなければならない」というルールです。

仮想通貨(暗号資産)は「個人情報を明かすことなく、世界中の人々に安い手数料で素早く送金できる」という特徴を有しています。

その特徴を悪用してダークウェブ等の違法な取引に仮想通貨(暗号資産)を使用したり、マネーロンダリングで利用したりするケースも出てきていました。

そのような違法行為を防止して、違法行為が行われた際に、送金者を追跡出来るようにするためにこのルールが導入されています。

送金時に必要になる情報

トラベルルールでは日本国内でから外部に仮想通貨(暗号資産)を送金する場合に複数の情報を取引所側に提出する義務があります。

提出情報
  • 受取人の氏名とフリガナ
  • 受取人のアルファベット氏名
  • 送付先名
  • 送付先の国地域
  • 送付先のの郵便番号
  • 受取人との関係性
  • 送付の目的

提出情報は「受取人が誰であるか」や「受取先は取引所かウォレットか」などによって変わります。

受取人が自分の場合は「送付先の取引所名や国地域」などの指定が必要で、受取人が本人以外の場合は「受取人の氏名や関係性」等も必要があります。

トラベルルールでのFAQ

トラベルルールにおいてのよくある質問について解説します。

海外の仮想通貨(暗号資産)の取引所への送金は出来るのか?

2023年4月1日時点では、ウォレットアドレスを登録する際に「暗号資産取引所一覧」の中から「BINANCE」などの海外大手の取引所も選択することができるようになっています。

ただし、今後は国内取引所から海外取引所への送金ができなくなる可能性もあります。

国内で購入できる仮想通貨(暗号資産)の種類は少ないので打撃を受けそうですが、正規ルートとして、「国内取引所→自分のウォレット→海外取引所」といった経路で送金が出来ると考えられます。

自分自身のウォレットへの送金は出来るのか?

受取先がメタマスク」等の自己管理型のウォレットであっても送金は可能です。

送金先アドレスの登録をする際に、取引所のウォレットか個人のウォレットか選択する画面が出てくるので、この時に個人のウォレットを選択すれば大丈夫です。