「リキッドステーキング」とは?わかりやすく解説します

「リキッドステーキング」とは?わかりやすく解説します

仮想通貨(暗号資産)のマーケットでは、日々新しいサービスが開発されています。

特にDeFi(分散型金融)分野では、これまでになかった新しいサービスが次々と台頭しています。

最近では、ステーキングの派生系「リキッドステーキング(Liquid Staking)」が注目を集めています。大手取引所もサービスを開始しています。

今回は、この「リキッドステーキング」について解説します。

リキッドステーキングとは

リキッドステーキングとは、ステークしたトークンを最大限に活用するための仕組みです。

資産をステークしている間に、そのロックされた資産の有用性を享受することができるというものです。

通常、ステーキングで報酬を得るには、取引所に仮想通貨(暗号資産)を預け入れなければなりません。

預け入れた仮想通貨(暗号資産)は、サービスによっては、数か月から数年にわたって引き出しできない場合もあります。

リキッドステーキングを利用すると、預け入れた仮想通貨の額に合わせて、リキッドステーキングトークンと呼ばれるトークンをもらえます。

このリキッドステーキングトークンは、他のサービスで運用したり、送金したりできます。

リキッドステーキングのメリット

ユーザーは、リキッドステーキングトークンを売却したり、さらに利益を得るためにDeFiを利用したりできます。

このように、リキッドステーキングには、ステーキングの利益をを得ると同時に、柔軟な投資判断に対応できるメリットがあります。

運用にレバレッジをかけるのと同じような性質を持っていることから、効率的に資産運用が出来るのは魅力的です。

リキッドステーキングのデメリット

リキッドステーキングトークンは、現物の仮想通貨(暗号資産)に価値が紐付いています。

しかし、需要と供給のバランスが急激に変化すると、値崩れを起こす可能性があります。

リキッドステーキングトークンが現物価格を下回れば、心理的に換金化しにくくなり損切りになってしまいます。

しかし、ステーキング終了時までリキッドステーキングトークンを保有すれば、損することなく預け入れた仮想通貨(暗号資産)を取り戻すことができます。

長期的な目で見ると、あまり気にすることのない問題かもしれません。

リキッドステーキングの活用事例

現在行われているリキッドステーキングのサービスの代表的事例を挙げておきたいと思います。

Lido Finance

Lido Financeは、現時点で仮想通貨市場最大のリキッドステーキングサービスとなっています。

イーサリアムを中心に、ソラナ(SOL)・ポルカドット(DOT)ポリゴン(MATIC)・クサマ(KSM)、などのブロックチェーンに対応しています。

数多くのDeFi関連サービスと提携しており、選択肢が多いのが特徴です。

pSTAKE

pSTAKEは分散型のリキッドステーキングサービスです。

BNBチェーン(BNB)やコスモス(ATOM)を基盤としています。

多額の資金調達にも成功しており、その勢力を拡大しつつあります。

BNBを預け入れると、それに対応するリキッドステーキングトークンの「stkBNB」を得られます。

stkBNBを活用すれば、BNBチェーン上の豊富なDeFi関連サービスで収益獲得が可能になる仕組みになっています。

コインベース(Coinbase)

大手取引所のコインベースでもリキッドステーキングに対応しています。

コインベースでETH2.0のステーキングを利用すると、独自のリキッドステーキングトークンの「cbEHT」を獲得できます。

「cbETH」は、ETHとそのステーキング報酬の価値に連動します。

cbETHはコインベースで取引できるだけでなく、様々なDeFi関連サービスに組み込まれることが期待されているところです。。