仮想通貨(暗号資産)コスモス(ATOM)の特徴
「コスモス(ATOM)」は2017年にICOを実施し、30分で約1700万ドル(約18億円)もの金額を調達しました。
ビットコインが誕生してから、数多くの仮想通貨(暗号資産)やブロックチェーンが開発されてきましたが、互換性という点では、まだ見劣りします。
その問題の解決として開発されたのが「コスモス(ATOM)」です。
今回は、この「コスモス(ATOM)」について解説していきたいと思います。
コスモス(ATOM)のアウトライン
発行上限 | 約2.6億枚 |
特徴 | ブロックチェーン間の相互運用 |
発行開始 | 2019年4月 |
コンセンサスアルゴリズム | デリゲート・プルーフ・オブ・ステーク |
コスモスは、相互運用が可能なブロックチェーンを構築するための、ネットワークとツールからなるシステムです。
コスモスのビジョンは、開発者がブロックチェーンを簡単に開発・利用できるようにし、ブロックチェーン同士が取引できるようにすることで、ブロックチェーン間の相互運用を可能にすることです。
プラットフォームを「コスモス」と呼び、そこで使用される独自トークンが「ATOM」です。
コスモス(ATOM)の特徴
コスモスの特徴を挙げていきます。
異なるブロックチェーン同士を繋ぐことができる
大抵の場合、異なるブロックチェーンは互換性がないために、接続が出来ません。
ですが、コスモスでは、ブロックチェーンをZoneと呼ばれる単位に組み込み、CosmosHubという中継地点を作って、互換性のないブロックチェーンをつなげることができます。
ブロックチェーンを誰もが作りやすく使いやすくしている
コスモスでは、「Cosmos SDK」というブロックチェーンをつくるための開発ツールを一般公開しています。
この開発ツールを使えば、ゼロからブロックチェーンを作ることが出来ます。
ブロックチェーンを作成するには、専門知識が必要ですが、「Cosmos SDK」はJavaのような簡単なプログラミング言語を使用して、独自のブロックチェーンを構築できます。
この「Cosmos SDK」で作成された有名なブロックチェーンに「バイナンスチェーン」があります。
もちろん、作成されたブロックチェーンはコスモス上で相互運用が可能です。
スマートコントラクトを実装している
「スマートコントラクト」は、契約の自動実行のプログラムがブロックチェーン上で行われるシステムを指します。
コスモスでは、「Ethermint(イーサミント)」と呼ばれるツールを利用でき、「イーサミント」を活用すれば、スマートコントラクトが可能になります。
コスモス(ATOM)の今後
コスモスの将来性について挙げておきたいと思います。
大手企業との提携
仮想通貨(暗号資産)の最大手の取引所、「バイナンス」でコスモスのブロックチェーンが利用されており、他の取引所のOKEXでも利用されています。
日本でもコスモスの技術は活用されていて、「トヨタ」と共同でコスモス基盤の独自のブロックチェーンを開発し、自動車の二次流通マーケットでのデータ管理システムの構築を目指しています。
エコシステムの拡大
コスモス自体がブロックチェーン、DApps、DeFiなどを開発出来るプラットフォームです。
これらの分野では、イーサリアムが現在のところ非常に強いのですが、ここに割って入るイーサリアムキラーとも呼ばれています。
他の同様の性質を持つポルカドットとコスモスが接続を行われ、この2つのネットワークをつなぐためのブリッジも開発されています。
最終的にコスモスとポルカドットは両者のエコシステムの接続を目標としており、さらなる勢いが出そうな気配があります。