「Segwit(セグウィット)」とは?わかりやすく解説します
ビットコインの知識を深めていくと、「Segwit(セグウィット)」という言葉を聞くことがあります。
比較的新しい技術であり、導入されている仮想通貨(暗号資産)もあります。
その「Segwit(セグウィット)」をビットコインを例に、今回は解説していきたいと思います。
「Segwit(セグウィット)」とは
「Segregated Witness」の略で、直訳すると、「署名の分離」という意味になります。
詳しく言うと、トランザクション中にある署名のデータを分けて保存することで、トランザクションのサイズを小さくして、ブロックに格納できるトランザクション数を増やす技術のことを指します。
Segwit(セグウィット)の仕組み
署名データは、ビットコインのブロックチェーンの約6割を占めているので、これを分割保存できれば、トランザクションの量がかなり増加します。
Segwitを組み入れることで、今まで取引データ内に含まれていた署名データを別の枠の「Witness」に分離させることが出来るようになります。
その結果、1ブロックに多くの取引データを入れ込むことが出来るということです。
Segwit(セグウィット)を組み入れるワケ
Segwitが採用されるワケを見ていきたいと思います。
スケーラビリティ問題の解決
「スケーラビリティ」とは仮想通貨(暗号資産)の取引量が増えることで、データ処理に時間がかかることの問題です。
この問題解決の一つに、Segwitを取り入れることで、一定期間に承認出来るデータ量が増やせることがあります。
トランザクション属性の解決
「トランザクション属性」とは、各トランザクションに設定されている署名データが変更されてしまう危険性のことを指します。
例えば、通常のトランザクションには、署名データが格納されていますが、一部の仮想通貨(暗号資産)には、この署名データだけをトランザクションの判別に利用しているものもあります。
そうなると、署名データを変更すれば、二重支払いなどの不具合が起こることもありえます。
Segwitを取り入れることにより、この署名データは別領域に保存されるために書き換えられるということは起きにくくなります。
Segwit(セグウィット)導入のメリット
さらに、Segwitを導入することで得られるメリットも続いてみてみましょう。
価値の上昇
スケーラビリティ問題のために仮想通貨(暗号資産)自体の利用価値が無くなってくる、とも言われていますが、スケーラビリティの問題が解決すれば、その価値は低くなりにくくなります。
手数料の減少
取引データのサイズが小さくなることで、処理がスムーズになります。
そうなれば、手数料が高いデータから順に処理されるということも無くなり、全体の手数料も減っていきます。
Segwit(セグウィット)のデメリット
各種の問題をクリアにする技術ですが、デメリットも存在します。
対応に限界がある
ユーザー数が増えれば、取引回数も比例して増えてくることでしょう。
そうなった時は、結局一時しのぎにしかならなくなり、また、スケーラビリティの問題が出てきます。
各ウォレットの対応が必要
全てのウォレットに利用されるまで、時間がかかります。
主な取引所は対応していますが、認知度が低いハードウォレットなどには、対応していないものもあります。
Segwit(セグウィット)を実装している仮想通貨(暗号資産)
最後にSegwit実装済みの主な仮想通貨(暗号資産)を挙げておきます。
- ビットコイン:2017年8月
- モナコイン:2017年7月
- ライトコイン:2017年5月