メタバース展示会とは?わかりやすく解説します

メタバース展示会とは?わかりやすく解説します

ビジネスにおいて大切な出会いの場である展示会ですが、コロナ禍の影響でイベントの開催も、これまで対面が主流だった展示会が、代替手段としてオンラインで開催されるようになってきました。

展示会もメタバース展示会の台頭で業界も大きく変化してきています。

今回は、このメタバース展示会について解説していきたいと思います。

メタバース展示会とは

メタバース展示会は、ネット上の仮想空間で開催される新しい形式の展示会です。

参加者はアバターを通じて仮想空間で活動し、通常の展示会同様に出展ブースに訪れ、情報収集を行ったり、出展者と交流することができます。

3DCGやVR技術を用いてリアルな展示会場を仮想空間に再現し、従来の展示会に比べて、地理的な制約がなく、どこからでもアクセス可能であるため、コストを抑えながら、様々な市場にアプローチが可能です。

スタートアップ企業や中小企業にとっては、海外の投資家やパートナーとのリアルタイムでの交流が可能になり、新たなビジネスチャンスを生み出す可能性を秘めています。

メタバース展示会のメリット

メタバース展示会のメリットを挙げていきます。

どこからでもアクセスが可能

メタバース展示会の最大のメリットは、地理的な制約がないということでしょう。

従来の展示会では、参加するためには会場までの移動が必要であり、これが大きな時間の負担となっていました。

メタバースを利用すれば、日本のオフィスからでも、アメリカやヨーロッパの展示会にあっという間に移動することが出来て、重要なビジネスの場に参加することが可能になります。

コスト削減により多くの企業が参加しやすい

メタバース展示会では参加費用等を大幅に削減出来ます。

従来の展示会の参加には出展料だけでなく、交通費や宿泊費、さらには展示する製品や資料を運ぶための物流コストなど、多くの追加費用がかかっていました。

メタバース展示会では、物理的な移動や物資の輸送が不要にですので、これらのコストを大幅に節約することが可能です。

データ管理が容易

メタバース展示会では、来場者の行動データを収集し、分析することで、マーケティング戦略の効果測定や改善が簡単に可能になっています。

参加者数や情報の閲覧数、その他のデータ管理が容易で、リアルタイムでのフィードバックを得られるので、次回の展示会に向けた戦略も立てやすくなります。

メタバース展示会のデメリット

メタバース展示会のデメリットも挙げておきます。

商品の魅力が伝わらないことがある

一部の商品では、仮想空間での展示ではその魅力や詳細を伝えことが難しい場合があります。

特に、製品の機能や質感を体験しなければ理解しづらいものにおいては、仮想空間での効果的なプレゼンテーションが求められます。

例えば、食品や服飾系、工芸品などがそれに当たります。

これらは情報が限定されるため、視覚表現にこだわったりデザインにコストをかけるなど工夫を凝らした展示方法が必要になります。

PUSH型営業が出来ない

サイト内で広告を打つなどすれば別ですが、基本的には訪問者に対する直接的なアプローチや販売促進ができないので、ユーザーの自発的な興味を引くための戦略が必要になってきます。

このため、リアル展示会からオンラインに適応させるための工夫は必須です。

サイト構築が難しい

メタバース展示会の構築には専門的な技術やツールが必要です。

特に3DCGで会場を設計する場合には高度なスキルと経験が求められてくるでしょう。

同時にユーザーにとって使いやすいプラットフォームを作ることも課題で、サイト構築の難しさが顕著になることがあります。

コミュニケーションの温かみが失われる

バーチャル空間での交流は、多くの新しい可能性を開きますが、リアルな対面でのコミュニケーションには及ばない面も多々あるものです。

ビジネスの場において、表情というような非言語的なコミュニケーションは重要な役割を果たします。

メタバース展示会では、細かな人間関係のニュアンスを完全には表現できません。

メタバース展示会の会場タイプ

メタバース展示会の会場タイプは、主に3つに分かれていきます。

実写タイプ

実際の物理空間を360度カメラなどで撮影して、その映像を仮想空間に再現する形式です。

メリットとしては、リアルな雰囲気を仮想空間に取り入れることができ、物理的な展示会場とほぼ同じ体験ができます。

しかし、制作や編集の手間がかかる場合があります。

2Dタイプ

2次元のグラフィックを使って設計された仮想空間で、通常はウェブブラウザでアクセスします。

2Dタイプは、比較的低コストで完結でき、技術的なハードルも低いです。

ユーザーも直感的に操作できるため、シンプルな展示会や限られたリソースでの実施に適しています。

ですが、3D空間に比べて没入感が少なく、体験の深さが限られることがあります。

3DCGタイプ

3次元のコンピュータグラフィックスを使用して、よりリアルでインタラクティブな仮想空間を提供します。

3DCGタイプでは、ユーザーが強い没入感を得ることが出来ます。

展示物やブースのデザインを詳細に表現できて、複雑な構造や動的な要素も取り入れることが可能になっています。

ですが、3DCG会場の制作には高い技術力とコストが2Dタイプよりかかることがデメリットとなります。