仮想通貨(暗号資産)Fei USD(FEI)の特徴
「Fei USD(FEI)」は、米ドルの価格と連動したステーブルコインです。
「Fei USD(FEI)」と「Tribe(TRIBE)」という2つの通貨を使用して、1FEI=1ドルになるように価格を安定させています。
今回は、この「Fei USD(FEI)」について解説していきたいと思います。
Fei USD(FEI)のアウトライン
発行上限 | なし |
特徴 | ステーブルコイン |
発行開始 | 2021年1月 |
FEIは分散型金融(DeFi)のために開発された安定性の高いプラットフォームです
FEIの目的は、イーサリアムブロックチェーン上に構築され、過担保の伝統的なステーブルコインと、予測不能な中央集権的な既存のアルゴリズムステーブルコイン間のギャップを埋めることです。
FEIのプロトコルは、2つの仮想通貨(暗号資産)で動かされています。
安定性のある「FEIトークン」と 流動性の確保としての「TRIBEガバナンストークン」で成り立っています。
「FEIトークン」は「ダイレクト・インセンティブ」と呼ばれる新しいタイプのメカニズムに基づいて構成された安定型トークンです。
このトークンは資本効率が高く公正な分配を特徴としており、完全なる分散化を目標として運用されています。
Fei USD(FEI)の特徴
Fei USD(FEI)の特徴を挙げていきます。
ダイレクト・インセンティブの採用
Fei USD(FEI)は、価格を安定させるために、「ダイレクト・インセンティブ」というシステムを採用しています。
一定の条件になると、ユーザーにFei USD(FEI)を報酬として支払ったり、ユーザーのFei USD(FEI)をバーンしたりして価格を安定させています。
例えば、1FEIの価格が1ドルよりも低くなった場合は、Fei USD(FEI)を購入したユーザーに追加でFei USD(FEI)を支払います。
追加報酬を与えることでトークン購入するユーザーが増えて、価格が上昇する仕組みです。
一方で、Fei USD(FEI)の価格が下がっている状態で通貨を売ろうとすると、ユーザーが保有するFei USD(FEI)の一部がバーンされます。
トークンを売るユーザーは、通常よりも多くの損失を受けるので、Fei USD(FEI)の売り圧力を抑える効果があります。
このシステムを使用して、Fei USD(FEI)は価格を1ドルと連動するように調整しているのです。
Tribe(TRIBE)を発行して流動性を高めている
Fei USD(FEI)は通貨の流動性を高めるために、Tribe(TRIBE)を発行しています。
ステーブルコインは、本来、価格が安定していることがメリットです。
しかし、保有するユーザーが固定されてしまうと、通貨の流動性が低いというデメリットもあります。
そこでTribe(TRIBE)を発行し、通貨の流動性を高めています。
Fei USD(FEI)は、分散型取引所(DEX)にステーキングして、報酬を得ることが可能です。
Fei USD(FEI)をステーキングすると、Tribe(TRIBE)を報酬として与えられます。
ステーキングをすることでFei USD(FEI)の流動性が上がり、いつでも通貨を購入できる状況になるので、Fei USD(FEI)の価格を安定させていることになります。
Fei USD(FEI)の今後
Fei USD(FEI)の将来性について挙げておきたいと思います。
資金調達力が大きい
通貨発行前には、大手仮想通貨(暗号資産)取引所のコインベースベンチャーキャピタルなどから約1400億円もの資金調達に成功しています。
ステーブルコインとしては、過去最大規模の資金調達でした。
価格の安定はまだ強固ではない
Fei USD(FEI)は、一時0.7ドル台まで落ち込んだ経緯があります。
イーサリアムで出資したユーザーが仮想通貨FEIを売ろうとしてもペナルティーが大き過ぎて売れない状況となり、さらに価格が下がる悪循環に陥りました。
現在は、大きなインセンティブを必要とせずにステーブルコインの流動性を保つことが可能になりました。
今後、国のプロトコルなどに使用される可能性があると発表しており、それにより更にユーザーにとって高い収益を得られる可能性を秘めていると言えるでしょう。