仮想通貨(暗号資産)MINA(Mina protocol)の特徴
ブロックチェーンにはビットコインを始めとするスケーラビリティ問題が常に存在します。
その中で、注目されている仮想通貨(暗号資産)があります。
それが、「MINA(Mina protocol)」です。
今回は、この「MINA(Mina protocol)」について解説していきたいと思います。
MINA(Mina protocol)のアウトライン
発行上限 | なし |
特徴 | 最軽量ブロックチェーン |
発行開始 | 2021年3月 |
コンセンサスアルゴリズム | ウロボロス |
MINA(Mina protocol)は「世界で最も軽量でアクセスしやすいブロックチェーンを目指す」という目的で独自のシステム構築を行っています。
この独自のシステムの構築によって、ネットワーク上のトランザクションの件数にかかわらず、わずか22KBの一定サイズを維持することが可能な、軽量ブロックチェーンを実現しています。
ブロックチェーンサイズを一定で軽量化することで、誰でもノードを操作でき、高度なコンピューターハードウェアを必要とせずに、ネットワークを保護することが可能となっています。
MINA(Mina protocol)の特徴
MINA(Mina protocol)の特徴を挙げていきます。
最軽量のブロックチェーン
MINA(Mina protocol)は「zk-SNARK」という独自の技術を用いてブロックチェーンを軽量化することに成功しています。
「zk-SNARK」はユーザーが特定のデータを公開せずに、データが存在することを確認できるシステムです。
これにより、ブロックチェーン全体の検証が可能になり、ブロックを1個ずつ検証する必要がないため、取引の承認にかかる時間を短縮できます。
実際に、ブロックチェーンのデータ容量は22KBで、他のブロックチェーンが300GBほど必要な現状を考えると、非常に小さいことがわかります。
プライバシーにも配慮している
「zk-SNARK」は、スピードだけでなくプライバシーに関しても配慮しています。
生成されたブロック1個ずつを確認しないで、ブロックチェーン全体で承認作業を行うため、詳細なデータをマイナーに見られるようなことはありません。
個人情報の流出やハッキングのリスクが極めて低く、安心して利用できると言えるでしょう。
分散型アプリケーションのSnappsの開発
「zk-SNARK」を利用して分散型アプリケーションのSnappsを開発することが可能です。
「zk-SNARK」を利用した「Snapps」上での取引であれば、全ての取引内容の情報を公開する必要がないので、個人のクレジットスコアなど、他人に知られたくない情報を非公開にすることができます。
他のブロックチェーンとの相互利用を目指している
インターオペラビリティの実現を目指していることも挙げられます。
現在イーサリアムとのブリッジ構築作業が実施されています。
MINA(Mina protocol)と連携することで、他のブロックチェーン上のDAppsは、プライバシーの強化や取引時間の短縮等の安全な利用などが実現可能となります。
MINA(Mina protocol)の今後
MINA(Mina protocol)の将来性について挙げておきたいと思います。
Snappsの利用の拡大
Snappsの開発キット(SDK)の公開が予定されています。
SDKが広まればエンジニアの開発コストが大幅に削減されるので、新たなSnappsが生まれやすくなります。
Snappsが広く普及していけば、手数料として必要となるMINAの価格にも好影響を与えます。
他のブロックチェーンとの相互利用
現在イーサリアムのブロックチェーンに「zk-SNARK」の構築導入が実施されていますが、これが完全になれば、他のブロックチェーンとの連携も期待できます。
軽量でプライバシーにも配慮したブロックチェーンは、魅力的であり、メインブロックチェーンの欠点を補っていくことと思われます。
コミュニティが活発
MINA(Mina protocol)ではコミュニティの活動が活発です。
これまでもSnappsを学べるwebセミナーやテストに貢献したユーザーに報酬が与えられたり、システム開発やコンテンツ作成のネットワーク強化を支援したりもしています。
他のブロックチェーンと相互利用できることを指します