仮想通貨(暗号資産)グラフ(The Graph/GRT)の特徴

仮想通貨(暗号資産)グラフ(The Graph/GRT)の特徴

ブロックチェーン業界のGoogleと呼ばれている仮想通貨(暗号資産)があります。

「グラフ(The Graph/GRT)」というもので、イーサリアムのブロックチェーン上にあるデータや分散型のストレージで、膨大なデータの中から目的の情報を素早く検索してくれるプロジェクトです。

今回は、この「グラフ(The Graph/GRT)」について解説していきたいと思います。

グラフ(The Graph/GRT)のアウトライン

発行上限100億枚から毎年数%を報酬分発行
特徴ブロックチェーン上のデータを検索機能を提供
発行開始2022年12月

グラフはERC-20トークンで、イーサリアムや分散型ストレージ(IPFS)などのネットワークの莫大なデータを、簡単に検索するためのインデックスプロトコルです。

簡単に言えば、検索機能のような、情報を引き出すシステムを持たせるためのブロックチェーンです。

現状で情報検索する場合、googleやyahoo等で検索しますが、これをブロックチェーンのメリットである非中央集権という仕組みを維持しながら、管理者不在で欲しい情報までたどり着くためのプロジェクトになります。

グラフ(The Graph/GRT)の特徴

グラフの特徴について挙げていきます。

分散型検索システムサブグラフの提供

グラフは、ブロックチェーン上にある情報を細かく検索することができるシステムで、誰でも簡単に利用することができ、あらゆるサービスに取り入れることが可能です。

ブロックチェーン上のデータは複雑になっているので、ユーザーが求めている情報をすぐに見つけることが難しかったりします。

しかし、サブグラフを使用することで、ブロックチェーン上での検索を快適に行うことができます。

現在多くのDappsにサブグラフが導入されています。

Dappsを使用するユーザーは、ブロックチェーンの中にある膨大なデータに簡単にアクセスできるので、非常に利便性が高くなっています。

すでに多くのプロジェクトにサービスを提供している

絶対に必要であった技術であるグラフの技術は、当時は存在しなかったため、急速にそのネットワークを拡げ、現在では、すでに3,000以上のサブグラフが展開されており、数千の開発者は自由にそれを使用しています。

多くのブロックチェーンにサービスを提供しています。

  • イーサリアム
  • バイナンス・スマートチェーン
  • ポリゴン
  • アバランチ
  • ファントム

DAppsで使用されている例として下記を挙げておきます。

  • ユニスワップ(Uniswap)
  • スシスワップ(SushiSwap)
  • ディセントラランド(Decentraland)
  • アーベ(AAVE)

ブロックチェーンを使用したサービスは、時間が経てば経つほどデータの数は大きくなります。

サブグラフを使用すると、データの検索スピードが上がり、利便性は高くなります。

Dappsの開発は今後も進むので、サブグラフの需要は多くなることでしょう。

エコシステムの導入

グラフは4種類の役割を作り、エコシステムを導入しています。

役割は、以下の4種類です。

  • デベロッパー:サブグラフの作成・DAppsへの導入
  • インデクサー:インデックス作成等で報酬を得る
  • キュレーター:サブグラフにGRTトークンをステーキング
  • デリゲーター:GRTトークンをインデクサーに委任して報酬を得る

開発やプログラミングの等の知識がなくても、キュレーターやデリゲーターとしてグラフの開発に貢献できるような仕組みなっています。

グラフ(The Graph/GRT)の今後

グラフの将来性について挙げておきたいと思います。

有名な企業等から出資を受けている

グラフのプロジェクトは、有名な企業や投資家から出資を受けていたり、投資信託の候補になっていたりします。

「コンパウンド(Compound)」や「コインベース・ベンチャーズ(Coinbase Ventures)」などが挙げられます。

開発チームが強力

グラフの開発チームは特に強力と言われています。

グラフのCEOであるYaniv Tal氏は元々優秀なエンジニアとしてAPI開発ツール会社の「MuleSoft」で働いた経験のある実力の持ち主です。

また、イーサリアムやディセントラランドのブロックチェーンの開発に携わった専門家も開発チームにいます。

Web3.0のインフラ的存在

これからの時代は、WEB3.0の業界が伸びていくので、この流れもグラフにとってプラスになると言えるでしょう。

現在は、Googleのような中央集権的な組織がサービスを提供していますが、WEB3.0の時代ではグラフのような非中央集権的な組織が大きく成長していくと考えられています。

すでにWEB3.0の業界で数多くのサービスに利用されているグラフは、WEB3.0の土台になる可能性もありうるので、非常に期待が持てます。