仮想通貨(暗号資産)の半減期とは何か?
仮想通貨(暗号資産)について調べたり、投資しているうちに、「半減期」、「ビットコインの半減期」というワードを目にすることがあります。
一見すると、仮想通貨(暗号資産)の価値が半減するような感じを受けますが、そうではありません。
今回は、半減期について、ビットコインを例に解説していきたいと思います。
ビットコインの半減期とは何か?
ビットコインの半減期を一言で表すと次のようになります。
「ビットコインの新規発行数が半分になること」
ビットコインの新規発行は、ご存知のとおり、マイニングによって行われます。
ですので、直接的には、「マイニングでもらえる報酬が半分になる」という言い方にもなります。
では、なぜ半減期となるものが存在するのでしょうか?
半減期が存在する理由
半減期が存在する理由には大きく分けて2つあります。
発行量を調節しなければならない
ビットコインには発行上限枚数があり、その数は2100万枚です。
現時点で約90%の発行が済んでいます。
このペースでいくと、すぐに上限に達してしまいます。
そして、地球には限られた量の金しかないように、デジタルゴールドと呼ばれるビットコインでは、簡単にインフレ状態が起こります。
価格の急上昇を抑えたい
半減期がないとビットコインは急激なインフレを引き起こすことがあります。
インフレは、法定通貨において、お金の価値が下がってモノの価値が上がることです。
例えば、1000円で購入出来たものが、1300円出さないと購入出来なくなるといった状況です。
インフレには、いいインフレと悪いインフレがあり、良いインフレは、所得が上がるに連れてインフレ度合いも緩やかに上昇するというものです。
悪いインフレは、急激にインフレ度合いが強まることです。
仮想通貨(暗号資産)も同様で、発行量を制限して市場に出回る量を制限することで、価格の暴騰をコントロールして、良いインフレ状態にしようとしているのです。
半減期による価格の影響
半減期によるビットコインの価格の影響は、半減期を迎える前と後で異なります。
半減期前は、上がる傾向が出ます。
半減期がくると、新規発行量が減ることで、発行枚数が減る前に購入しておこうという考えが増えます。
ですので、上昇する傾向が出てくるのです。
半減期後は、一転下落傾向が出てきます。
これは、短期売買で利益を稼ごうとする投資家が、半減期前に購入したビットコインを売る傾向が出るためです。
ただ、この短期的な動きが収まると、価格は安定的に推移してきます。
次のビットコインの半減期
今までのビットコインの半減期は、2012年、2016年、2020年に起こっています。
4年毎に起きているので、次の半減期は2024年という予想が立ちます。
ただし、これは、あくまで予想の範囲でしかありません。
半減期はブロックが21万個作られた時に発生するようにプログラミングされています。
おおよそ1ブロックあたり10分で作られるので、逆算すると、おおよそ4年毎に半減期がくるということになるのです。
ちなみにですが、ブロックチェーンには中央管理者が存在しないために、誰かの手によって半減期を手動で強制的に行うことはありません。