仮想通貨(暗号資産)リップル(XRP)の特徴
日本で人気の仮想通貨(暗号資産)の一つに、「リップル(XRP)」があります。
SBI証券でお馴染みの「SBIホールディングス」では、以前からリップルの認知度アップに努めていた経緯もあり、その影響からか日本人に馴染みのある仮想通貨(暗号資産)になりました。
日本を始め、各国の金融機関がリップル社が提供する「国際送金のネットワーク」に参加していることも一因かと思われます。
今回は、このリップルについて解説していきたいと思います。
リップル(XRP)のアウトライン
発行上限 | 1000億枚 |
特徴 | 通貨間の送金 |
発行開始 | 2012年9月 |
コンセンサスアルゴリズム | プルーフ・オブ・コンセンサス |
リップルは決済に特化した仮想通貨(暗号資産)です。
他の仮想通貨(暗号資産)と違うところは、分散管理ではなく、リップル社がという企業体によって運営されていることです。
つまり、仮想通貨(暗号資産)では珍しい中央集権型のシステムになります。
リップルは2つの異なる通貨を通した送金が、短時間に低コストで行われる特徴から「ブリッジ通貨」とも呼ばれています。
最短数秒で行われる処理速度はトップクラスの速さです。
リップル(XRP)の特徴
リップルの特徴を挙げていきます。
中央集権型である
リップルは、中央集権型のシステムで、リップル社がリップルの管理・運営を行っています。
ですので、一般的な仮想通貨(暗号資産)利用されるブロックチェーンは使用されていません。
また、1000億枚のリップルは全て発行済で今後追加されることはありません。
ただ、全てが流通しているわけではなく、リップル社と創業者が保有している状況です。
通常の仮想通貨(暗号資産)は、マイニングによって新規発行した通貨を少しずつマーケットに流通させる方式ですが、リップルは、送金システム内で利用されるごとに消滅する仕組みになっており、徐々に枚数が減っていくので、そこで希少性が出てくるような仕組みになっています。
国際送金に特化
リップルは、「ブリッジ通貨」と呼ばれる、米ドル→リップル→円、というような各国の法定通貨同士を仲介する国境をまたいだ送金を可能にしています。
そのネットワークは40カ国以上300以上の金融機関が参加しています。
リップルのウォレットは誰でも参加可能ですので、銀行口座を持たない人でも利用できます。
また、その送金コストが安く速度も速いです。
リップルの場合、取引処理に関するアルゴリズムが他の仮想通貨(暗号資産)と少々異なり、ごく少人数の限られた承認によって取引処理が出来る「プルーフ・オブ・コンセンサス」を利用しているため、速く送金が可能です。
送金にかかるコストは0.05円程度で送金速度は3.3秒程度と発表されています。
リップル(XRP)の今後
リップルの将来性について挙げておきたいと思います。
多くの金融機関の参加
リップル社が提供するネットワークの「RippleNet」には、世界40カ国以上、300を超える金融機関が参加しています。
実は日本の銀行も多く参加しており、特にアジア圏での積極的な活動が見られます。
その数はこれからも増えていくでしょう。
新システム導入に慎重な姿勢を取る金融機関が「RippleNet」の参加表明をしていることからも、将来性がないということはないでしょう。
大企業の出資
先に挙げた「SBIホールディングス」を始め、世界の名だたる企業がリップル社に出資しています。
アクセンチュア、Googleベンチャーズなども出資しており、ビル・ゲイツの関連財団もリップル社と提携しており、発展途上国における貧困層でも使用可能なプラットフォームの構築を目指しています。
CBDC分野への進出
「CBDC」という中央通貨が発行するデジタル通貨の試験運用を開始しています。
各国の法定通貨建てで債務として発行されるものですが、送金特化型の仮想通貨(暗号資産)ですから、その相性は良いものと言えそうです。