メイカーとテイカーとは何か?わかりやすく解説します

メイカーとテイカーとは何か?わかりやすく解説します

仮想通貨(暗号資産)の取引をする際に、「メイカー(Maker)」「テイカー(Taker)」という言葉を使われることがあります。

取引所における専門用語なのですが、手数料に関係することですので、覚えておいて損がない用語です。

今回は、この「メイカー(Maker)」「テイカー(Taker)」について解説していきたいと思います。

取引所の板を理解する

メイカーとテイカーは、取引所の取引板で注文をする時に関係する用語です。

ですので、まずは、取引板について、簡単に復習しておきましょう。

引用元:コインチェック

レートがずらっと並んだこのようなものを見たことがあると思います。

これを「取引板」と呼びます。

並んでいるレートは、各々のトレーダーが売買したいと思う注文レートです。

このレートを見ながら自分が取引したい注文を出しています。

メイカーとは

メイカーとは、取引板にない価格で買い注文、もしくは売り注文を出す人のことを指します。

買い注文をした時は、現在の価格より安い価格で買い注文をした場合で、売り注文をした時は、現在の価格より高い価格で売り注文をした場合です。

メイカーは板に価格を並べて売り買いを誘発し、マーケットに流動性を作ります。

「新しく価格を作る(Make)」なので「メイカー」と呼ばれます。

テイカーとは

テイカーとは、取引板にすでに表示されている価格で注文を出す人のことを指します。

テイカーはメイカーの逆になります。

買い注文をした時は、現在価格より高い価格で買い注文をした場合で、売り注文をした時は、現在の価格より安い価格で売り注文をした場合です。

成行注文の場合はすぐに注文が約定するので、売り注文でも買い注文でもテイカーになります。

「価格を取ってくる(Take)」なので「テイカー」と呼ばれます。

メイカーとテイカーの違い

もう少しわかりやすく見ていきましょう。

引用元:DMMビットコイン

簡単な図で表すとこのようになります。

少しトレードをかじったことがある人ですと、メーカーと指値注文とどこが違うのか?と思うかも知れません。

指値注文との違いですが、指値注文は板に価格があるかどうかは無関係です。

すでに板にあるレートを指定した注文は指値注文で、板にないレートの注文のみメーカーになります。

メイカーとテイカーの有利不利

では、メイカーとテイカー、どちらがトレードする上で得なのでしょうか?

下記の表を見てみてください。

メイカーテイカー
レート有利不利
約定約定しない時あり即約定
手数料有利不利

メリット・デメリットはどちらにもあるので、一概にどちらが良い・悪いということはありません。

その時の状況に応じて使い分けるという戦略もありです。

なお、手数料の有利・不利は、最近はどの取引所でもメイカーとテイカー変わりなく、差がある主要の国内取引所では、現段階では、「ビットバンク」「GMOコイン」のみです。

ただし、この2つの業者ではメイカーとなった場合に手数料をもらえるという利点があります。

ですので、業者ごとに使い分けするという取引方法もあってもいいかもしれません。