仮想通貨(暗号資産)イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)の特徴
ブロックチェーンには様々な用途があり、その数だけトークンも発行されています。
その中で、一風変わったモノも存在しています。
それが、「イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)」です。
「イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)」は長い仮想通貨(暗号資産)のアドレスをわかりやすい文字列に変換出来るサービスが特徴です。
今回は、この「イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)」について解説していきたいと思います。
イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)のアウトライン
発行上限 | 1億枚 |
特徴 | アドレス変換ネーミングサービス |
発行開始 | 2017年5月 |
コンセンサスアルゴリズム | プルーフ・オブ・ワーク |
イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)は、イーサリアムのブロックチェーンを利用した、長くて複雑な仮想通貨(暗号資産)のアドレスを、ユーザーにとってわかりやすい文字列に変換することが出来るネーミングサービスです。
イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)を利用することで、長くて複雑な仮想通貨(暗号資産)のアドレスを3~5文字程度の「✕✕✕.eth」のように短いアドレスとして任意に変換・設定することができます。
ENSトークンは、イーサリアム・ネーム・サービスで利用されるガバナンストークンです。
イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)の特徴
イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)の特徴について挙げていきます。
複雑な仮想通貨(暗号資産)のアドレスを分かりやすい文字列に変換出来る
前述したように、イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)は長くて複雑な仮想通貨アドレスを短くて覚えやすい文字列に変換することができるサービスです。
仮想通貨(暗号資産)のアドレスがわかりやすくなると、どんなメリットがあるのかというと、仮想通貨(暗号資産)の誤送金を軽減出来ます。
仮想通貨(暗号資産)のウォレットには、通常、数十桁の英数字で作成された複雑なアドレスが付け加えられています。
1文字でも間違えると送金した仮想通貨(暗号資産)は無くなってしまい、二度とユーザーの元へは戻ってきません。
ですので、通常はコピー・アンド・ペーストで入力しますが、その確認をしても間違っているかどうかはわかりにくいものです。
そこで、ユーザーが任意のわかりやすい文字数列に設定すれば、間違いも無くなり、誤送金というリスクを抑えられます。
イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)の利用者は、任意の文字列+「.eth」のアドレスを購入・レンタルすることが可能です。
短くなればなるほど利用料金は高くなります。
また、イーサリアムだけではなく、ビットコインなどの他の仮想通貨(暗号資産)も受け取る事ができて、別のアドレスでなくENS宛に送金すれば他の仮想通貨(暗号資産)にも適用できるところも便利です。
2つのスマートコントラクトによって構築
イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)は、2つのイーサリアムのスマートコントラクトに基づいて構成されています。
「ENSレジストリ」と「リゾルバー」というスマートコントラクトを採用しています。
「ENSレジストリ」は、イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)に登録しているドメインを記録する役割を担っています。
「リゾルバー」はドメイン名をマシンがが可読できるアドレスに変換する役割を担っています。
イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)の今後
イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)の将来性について挙げておきたいと思います。
仮想通貨(暗号資産)への利用者のハードルを下げられる
イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)を利用することでウォレットアドレスを簡潔な文字列に変換できるので、仮想通貨(暗号資産)への利用者のハードルを下げられます。
これにより仮想通貨(暗号資産)全体の市場活性化が期待できます。
著名人も使用している
インフルエンサーや著名人などは、イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)を自分の名前と関連付けてアドレスを付けています。
イーサリアムの創設者であるVitalik氏は、名前の後に「.eth」を付けてアドレスを「Vitalik.eth」にしています。
今後も仮想通貨(暗号資産)の利用機会が増えることから、このような流れになっていくことでしょう。