「イールドファーミング」とは?わかりやすく解説します
仮想通貨(暗号資産)の資産運用の方法として、注目を集めているのが「イールドファーミング」です。
「DEX(分散型取引所)」などに仮想通貨(暗号資産)を預けることで、流動性を提供する代わりに、新規トークンなどの金銭的なリターンを得られるサービスです。
今回は、このイールドファーミングについて解説していきたいと思います。
イールドファーミングの仕組み
イールドファーミングは、「DeFi(分散型金融)」の機能の1つになります。
「DEX(分散型取引所)」に仮想通貨(暗号資産)を預けて、流動性を提供する見返りに、手数料や金利がもらえる仕組みのことを言います。
銀行に円やドルという資産を多く預けておけば、他の銀行利用者がそのドルや円を両替したいなどと言う時に、預けている先の銀行の資産を使って両替等を行います。
この時に、銀行は手数料として、借り手側に多くの両替手数料を取ります。
貸し手側には、預けてくれた円やドルに利息をつけますが、御存知のとおり、その利率はほぼないにも等しいです。
これは、銀行の運営に多額の資金がかかっているからです。
イールドファーミングは、これが仮想通貨(暗号資産)で行われるだけですが、中央管理者が基本的に存在しないために、中間手数料がかからないため、銀行の預金より、はるかに高い金利を受け取ることが出来るのです。
流動性マイニングがイールドファーミングの高い利率を生み出す
イールドファーミングで、爆発的な利率を得ることが出来る仕組みの根幹が、「流動性マイニング」にあります。
流動性マイニングとは
イールドファーミングの報酬として得たLPトークンを、さらにまた預けることで、ガバナンストークンを得る行為のこと指します。
サービスの意思決定等に参加出来る権利を示すトークンです。
投票券みたいなもので、取引所で取引ができて使いみちも多く、高騰する可能性があります。
つまり、年利が数%どころか数十%、場合によっては数百%にもなる理由は、金利や手数料だけでなく、プラスでガバナンストークンを得ることが出来るからです。
トークンの配布が行われるワケ
トークンの配布が自動的に行われているワケは、より多くの参加者をDEXに集めるためです。
DEXの参加者はまだ多くはなく、流動性を高めるためには、多くの仮想通貨(暗号資産)が必要です。
DEX側は、とにかく参加者を増やす必要があり、そのためにトークンを配布しています。
- 仮想通貨(暗号資産)を預けることで利息と新規トークンを獲得
- 利用が高まりトークンの価値が上昇
- ユーザーを引き付けて利用者が増える
このような循環を見据えているということです。
イールドファーミングのデメリット
仮想通貨(暗号資産)の保有者は、いいことづくめのように見えますが注意点はあります。
手数料が多くかかる時がある
イールドファーミングでは手数料負けが起きるときがあります。
イーサリアム上のサービスにおいては、手続きの度にガス代が発生します。
流動性の提供時・引き出し時にガス代はかかります。
ガス代が低い時の運用タイミングが必要と言えます。
預けた仮想通貨(暗号資産)の価値の下落
仮想通貨(暗号資産)の価値の変動は激しいので、収益が減少することがあります。
有名なコインの組み合わせや、ステーブルコイン(法定通貨などに連動するコイン)であれば、暴落はあまりないかと思います。
DEXに流動性がなくなる
DEXのプール内に資金がなければ、売買も貸し借りも出来ません。
DEXから資金が一気に多く引き出されてしまうと、システムが崩壊する恐れもあります。
イールドファーミングの注目度は高い
ステーキングやレンディングでも仮想通貨(暗号資産)を稼ぎ出すことは出来ますが、イールドファーミングの爆発力には敵いません。
数十%から数千%も狙えるイールドファーミングは、流動性マイニングを始めたことで一気に世界が変わりました。
今後も大注目の投資となりそうです。
Liquidity Provider(流動性提供者)の略で、ユーザーがDEXに流動性を提供する代わりに、受け取ることが出来る証明書のようなものです。
基本的に通貨の価値はありません。