仮想通貨(暗号資産)アンカー(Ankr)の特徴
近年注目されている仮想通貨(暗号資産)の特徴というのは、web3.0の考え方を反映しているものが多いです。
Web3.0は今後の仮想通貨(暗号資産)のトレンドになる可能性を大いに秘めています。
そのWeb3.0の考えにもとづいた仮想通貨(暗号資産)の一つに「アンカー(Ankr)」があります。
今回は、この「アンカー(Ankr)」について解説していきたいと思います。
アンカー(Ankr)のアウトライン
発行上限 | 100億枚 |
特徴 | データセンターのクラウド |
発行開始 | 2017年 |
コンセンサスアルゴリズム | SLSBFT(Proof of Service Level and Stake Byzantine Fault Tolerance) |
アンカー(Ankr)は、スリープ状態になっているデータセンターのクラウド機能を有効活用して、シェアリングエコノミーを意識した目的で開発されたプラットフォームです。
現在クラウドサービスは、AmazonやGoogleといった巨大企業が提供するパブリッククラウドに一極集中していて、古くから事業を展開するデータセンターは利用されなくなっているのが現状です。
そこで、アンカー(Ankr)は、スリープ状態であるデータセンターの空き容量を活用し、同時並行的に複数のコンピューターのネットワークを介して互いに通信を行うようにしています。
そのため、処理速度を上げることができるだけでなく、安価なサービスを提供できることが可能になっています。
Web3.0の概念に基づき、さらにSDGsの視点も加えることで、一極集中した状況が変化するのではと考えられています。
アンカー(Ankr)の特徴
アンカー(Ankr)の特徴について挙げていきます。
未稼働のクラウド機能を再利用
アンカーは稼働していないデータセンターのクラウド機能を有効活用できるブロックチェーンプロジェクトです。
現状多くのシェアを占めているのが「AWS(Amazon Web Services)」や「Google Cloud」などのパブリッククラウドです。
そのため、昔からあるデータセンターは利用されなくなり、稼働していないデータセンターが増加しているという問題があります。
アンカーはそんな未稼働のデータセンターに目を付け、利用されていないクラウド機能を再利用するシステムを構築しました。
その仕組みは、データセンターを保有している企業にANKRトークンを支払うことでリソースを入手し、クライアントに安価でクラウド機能を提供するというものです。
企業は未稼働のデータセンターから報酬を得られ、クライアントは低コストでクラウドサービスを利用できるので、双方にメリットがあります。
ブロックチェーンが4層に分割
アンカー(Ankr)のブロックチェーンは、4層に分かれています。
- コア層:ブロックチェーンの核となる層で、コンセンサスを実施してブロックを生成
- リレー層:データを最短ルートで伝達する
- アクセス層:通信をおこなうノードが含まれる
- マイクロノード層:さまざまなデバイスに接続させる
これら4つの層にそれぞれ取引履歴が記録されているので、改ざんは不可能になっています。
さらにそれぞれの層で決済などの処理をしていくため、少額取引にも有利な仕組みと言えるでしょう。
独自のコンセンサンスアルゴリズム
アンカーが採用しているブロックチェーンアルゴリズムは 「SLSBFT(Proof of Service Level and Stake Byzantine Fault Tolerance):というものです。
SLSBFTはステークとビザンチンフォールトトレランスを組み合わせたアルゴリズムで、セキュリティが強固でありながらもステーキングが可能になっています。
ビザンチン将軍問題への耐久性があることでそのシステムに信頼性があるということにもなります。
アンカー(Ankr)の今後
アンカー(Ankr)の将来性について挙げておきたいと思います。
多くのブロックチェーンと提携
アンカーは約50種類ものブロックチェーンと提携が完了しています。
- イーサリアム(ETH)
- バイナンス(BNB)
- カルダノ(ADA)
- ポリゴン(MATIC)
- ソラナ(SOL)
- ポルカドット(DOT)
- トロン(TRX)
- アバランチ(AVAX)
どれも時価総額ランキング上位のブロックチェーンであるため、信頼性が高いと言えるでしょう。
マーケットの拡大
クラウドコンピューティングの市場は非常に大きいです。
国内だけでも今後数年の見通しは、軽く10兆円を超えると言われています。
間違いなく市場拡大が見込まれるので、期待が持てると言っていいでしょう。
インターネットを通じてユーザーにサービスを提供することで、ソフトウェアを導入しなくても必要に応じてサービスを利用できる仕組み