暗号資産ハイパーリキッド(HYPE)の特徴
DEX(分散型取引所)は一時、暗号資産分野でブームが沸き起こり、初心者レベルを超えた暗号資産ユーザーが、こぞってDEXに投資したものでした。
その後ブームが去りましたが、ここにきて暗号資産自体が盛り上がってきているのと、革新的なDEXの登場で再注目されています。
そのDEXの一つが「ハイパーリキッド(HYPE)」です。
今回は、この「ハイパーリキッド(HYPE)」について解説していきたいと思います。
ハイパーリキッド(HYPE)のアウトライン
発行上限 | 10億枚 |
特徴 | 独自レイヤー1ブロッチェーン上でのDEX |
発行開始 | 2024年11月 |
コンセンサスアルゴリズム | HyperBFT |
ハイパーリキッド(HYPE)は、レイヤー1ブロックチェーン上に構築されており、現物取引のみならず永久先物取引(満期日が設定されていない先物取引)を提供しているDEXです。
永久先物取引では、ビットコインをはじめとするメジャーな暗号資産だけでなく、幅広い種類の暗号資産を取引することが出来て、最大50倍のレバレッジ取引が可能になっています。
オンチェーンのオープンな金融システムという構想の元に、全ての処理や取引がブロックチェーン上で実行されて、誰でも自由にアクセス出来るようになっています。
ハイパーリキッド(HYPE)ではユーザーが得をするかどうかだけを考えたDEXとなっていて、運営や開発は、ユーザーが得すること以外は考えないという極端な発想が最大の特徴と言えるでしょう。
ハイパーリキッド(HYPE)の特徴
ハイパーリキッド(HYPE)の特徴を挙げていきます。
高速で低コストな取引環境の提供
ハイパーリキッド(HYPE)独自のレイヤー1ブロックチェーンとHyperBFTと呼ばれる独自のコンセンサスアルゴリズムにより、1秒あたり最大10,000件の取引処理が可能になっています。
また、従来のDEXと比較して、取引手数料が最大90%も削減されており、Maker手数料は0.01%、Taker手数料は0.035%というかなりの低料金体系を実現しています。
さらに、取引にガス代が一切発生しないため、ユーザーの取引コストも大幅に削ることも可能にしています。
オンチェーンによるオーダーブック
ハイパーリキッド(HYPE)では、全ての取引に関わる処理が、オンチェーンでオープンに行われています。
多くのDEXでは、オーダーブックはオフチェーンで管理され、取引所が仲介役として機能するのが一般的ですが、ハイパーリキッド(HYPE)のオーダーブックでは、ブロックチェーン上に存在し、すべての取引活動がブロックチェーンに記録されるようになっています。
永久先物取引とレバレッジの取り扱い
ハイパーリキッド(HYPE)では、永久先物取引(満期のない先物取引)が可能なDEXのプラットフォームになっています。
永久先物であるために、満期日は存在しません。
ですので、ユーザーはポジションを無期限に保有することが可能になっています。
これにより、従来の先物取引とは異なり、限られた期間内に決済を強制されることがないシステムになっています。
また、ユーザーは証拠金を利用してレバレッジをかけて取引ができるので、少ない資金でより大きな取引することが可能になっています。
ハイパーリキッド(HYPE)の今後
ハイパーリキッド(HYPE)の将来性について挙げておきたいと思います。
ベンチャーキャピタル等の資金調達を行っていない
ハイパーリキッド(HYPE)ではベンチャーキャピタルからの資金調達や中央集権取引所への上場等を行っていません。
従来の暗号資産のプロジェクトのほとんどは、まずはベンチャーキャピタルから資金調達を行い、その見返りとしてトークンを提供することが一般的でした。
ハイパーリキッド(HYPE)ではトークンを全て直接的なユーザーにのみ、エアドロップとして提供しました。
このことにより、ユーザーの一人あたりの平均価値がかなり上がっています。
開発チームへの収益シェアもない
ハイパーリキッド(HYPE)の開発チームは、活動からの収益を受け取っておらず、発生した手数料等は全てユーザーに還元しています。
従来のDEXでは、取引手数料の一部は運営や開発側の直接的な収益や流動性提供者の報酬になるのが普通です。
このような場合、目先の取引ボリュームの確保を重要視してしまうので、質の高いサービスの提供が意外と出来にくいものです。