「ブロックチェーンストレージ」とは?わかりやすく解説します
ブロックチェーンの技術を使った様々なサービスが現在活用されて、その利用は拡大されていますが、注目が高まっているのが、ブロックチェーンストレージです。
この分野でも徐々にブロックチェーンを活用したサービスがリリースされてきています。
今回はこのブロックチェーンストレージについて解説していきたいと思います。
クラウドストレージについて
「クラウドストレージ」とは、ネットワーク経由で利用できるデータ保管システムを指します。
クラウドストレージの最大のメリットが、場所を問わずに情報共有できる点です。
クラウド上に保存されたデータは、ネットに接続されたデバイス端末等からいつでもどこでもアクセスが可能ですぐに同じデータが扱えます。
デバイスが故障してもデータが消失する恐れがなく、リアルタイムで情報の共有、更新も可能です。
リモートワーク等が急速に浸透した現代、業務効率化ツールとして注目が集まり、保存用のディスク・社内サーバーなどが不要になり、データ管理の在り方も変わりました。
クラウドストレージの問題点
便利なクラウドストレージにも問題点は存在します。
維持費の問題
大切なデータや情報を管理するクラウドサービスの提供会社は、顧客から預かったデータを巨大なサーバーに保有しています。
このデータは増える傾向ですので、維持費は年々増加して膨大になっています。
また、利用者側もコストがかかります。
クラウドストレージは、継続的に利用料金が発生するサービスがほとんどで、ストレージの容量によって利用料金は変動します。
そのため、予算に合った容量やサービスを選べていないと、維持費が増えて、継続した利用が難しくなってしまいます。
セキュリティの問題
クラウドストレージサービスの多くは、サービス提供会社のインターネット上にある巨大なサーバーで一元管理する方法が採用されています。
そのため、サーバーがサイバー攻撃を受けたりサーバーの保管場所が天災に見舞われたりした場合、データの外部漏洩や、最悪の場合はデータが全て消失してしまうことが考えられます。
ですので、クラウドストレージサービス利用時には、セキュリティ対策に万全を期す必要があります。
ブロックチェーンストレージとクラウドストレージの違い
管理 | コスト | 機密性 | 改ざん | |
ブロックチェーン | 分散型 | それほどかからない | 当事者のみ | 変更履歴が残る |
クラウド | 中央集権型 | 大きくかかる | 管理者 | 改ざんが分かりにくい |
ブロックチェーン技術の機能の分散型台帳は、分散型の管理方法を用いており、データを一つのサーバーに集めるのではなく、世界中に点在する、無数の端末に分散して保存します。
分散型台帳技術を用いた管理手法は、ブロックチェーン上にデータを記録すれば、データの管理としての中央管理者は必要ありません。
バックアップも必要ありませんので、管理コスト大幅に抑えることが出来ます。
また、ブロックチェーンを使って保管されているデータは、他人に見られることはありません。
データを見るために必要な鍵は本人しか所持することができず、他人は見ることは基本的に不可能です。
クラウドストレージサービスは、サーバーで記録されますが、既存の情報が上書きされると、上書きされた情報が正しいと認識する特徴を持ち、上書きされた情報は元に戻すことができません。
ですので、クラウドストレージのデータは、改ざんされた場合に気付けない可能性があります。
ブロックチェーンは、耐改ざん性が高い手段でデータが記録される特徴を持ちます。
さらに万が一改ざんされた場合でも、改ざんされたこと自体が記録される仕様となっていますので、改ざんされたことに気づくことができます。
まとめ
ブロックチェーンストレージサービスの利用者数はまだ少数ですが、クラウドストレージサービスの利用者は世界中に多数存在しています。
この期待値は高く、今後、社会的にもデータや個人情報管理強化の流れは強くなることは間違いありません。
ですので、業界の注目度も上がり、その需要も高まっていくことと思われます。